リモート運動教室コーチは琉球コラソン選手!全国にファン拡大も

 

 スポーツ庁が2021年12月に発表した全国体力テストの結果によると、上体起こしや反復横とび、50m走など8種目の合計ポイントの平均値が、調査対象学年である小5と中2で男女ともにここ数年は低下傾向にあり、特に小5男子については過去最低を記録した。

小5男子の全国体力テストの結果推移(スポーツ庁資料より)

 「子どもが運動を得意と思うか不得意と思うかは、心理面にも影響を及ぼします」と話すのは、PAPAMO株式会社の堤つばささんだ。「実際に、自分は運動が得意だと思えている子は、苦手だと思っている子よりも『自分は頑張れる』と考える子が約3.5倍多いという結果が出ています。運動だけではなく『勉強も得意だ』といった、他の分野での自己肯定感も高いです」

 そういった子どもたちの自己肯定感を育み、成功体験を重ねるため、「へやすぽ」ではスポーツ科学の観点も駆使してコーチをしている。例えば逆上がりをするには「脚で地面を蹴り上げる動き」や「鉄棒を持って手前に引く動き」など、さまざまな部位の運動を複合的に連動させて行うことから、その一つ一つの運動を分解して鍛え、練習することで、最終的に「逆上がり」を成功させる喜びを味わうことができる。

(画像はイメージ)

 「従来の運動教室は、もともと運動の得意な子がさらに能力を伸ばしていくというものが主でしたが、『へやすぽ』はむしろ逆で、(体育の授業など)『人前で苦手な運動をしたくない』と思っている子が運動を好きになってほしいというコンセプトです」(堤さん)

 ある5歳児の女の子からは「(補助付きの)バック転ができたことが、とっても嬉しかったです。運動することが好きになりました」との声も上がっているといい、子どもたちの自信につながっている。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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