新しい“沖縄の表現”を探求する「ナナイロノート」 鍵はローカル&ストイック
- 2022/2/1
- エンタメ・スポーツ
作品は“皆のわくわく”の結晶
昨年7月には社会現象にもなったアニメ作品『鬼滅の刃』の主題歌「紅蓮華」をウチナーグチアレンジした動画を公開した。ボーカルを担当したのはモデルやラジオパーソナリティとして活躍している、うるま市出身のニイナさんだ。
「ウチナーグチだと、歌えば歌うほど沖縄の血が騒ぐ感覚になるんですよ。力強くて、気持ちよくて。もちろん勉強にもなりました」と話す。映像の撮影現場では収録を楽しみながら、テイクを繰り返すうちに気持ちが入り込み「気づいたら自分の歌みたいに歌ってました(笑)」と話す表情は朗らかだ。
ニイナさんのセンスと歌唱力には、HOMAREさんも濱里さんも「ピカイチ」と太鼓判を押す。
シンプルな楽器構成でのアレンジもさることながら、琉装したニイナさんの凛としたパフォーマンスが抜群にカッコ良い。その佇まいと民謡に寄せた発声・節回しの歌声には、歌詞にもあるような「強さ」とそれに見合う説得力がある。コメント欄でも歌唱や演出も含めて映像の完成度を絶賛する言葉も多い。
「ナナイロノートでの活動は純粋に楽しくて、刺激を受けられます。とても良いメンバーが集まっていて、皆の“わくわく”が集まって作品が出来上がるんです」(ニイナさん)
全力で好きなことを楽しんで良いものを作る
HOMAREさんは「全国的に見ても同じようなことをやっているチャンネルは無いし、それが僕たちの唯一無二の強みです」と自負する。関わる人たち全員それぞれが全力を尽くし、さらに全員が好きなことをする現場で、良いものを楽しく作るのがナナイロノートのアティテュードだ。
ただ一方で、今はまだ動画配信での利益が出ていない現状もある。「全ての動画は『これはバズる!』と思って作ってるんですけどね(笑)」とHOMAREさん。今後もたくさんの人に届ける方法を模索し、ファンからの支持を得たらオリジナル楽曲の制作も見据えているという。
「沖縄版『We Are The World』みたいな楽曲を作るのが夢です。今だからこその新しい形の表現にはたくさんの可能性があると考えているので、これからも色んな面白いことを実践していきたいですね」
ナナイロノートの発信する七色の音が、沖縄の風を世界中に届ける虹の橋を架ける日はそう遠くはないかもしれない。
■関連リンク
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