きゃりーら所属「アソビシステム」沖縄進出 コロナ禍での可能性

 

 「フジロックではそこにいる5万人ぐらいしか体験できなかったものが、同時配信のオンラインでは世界中の人々が何百万人も同時に楽しめる可能性を秘めています。こんなことは今までありませんでした。そこはすごく未来だな、と思っています」

 リモートで距離や時間を飛び越えられる環境こそ、沖縄に展開する上で「今しかない」という好機となった。

 この「世界と近くなった」という現象は、地理的な制約の多い沖縄在住のミュージシャンなど表現者にとっても大きな意味を持つことになる。「例えば、沖縄のバンドが一気に世界に出ていけるチャンスでもあります」

エンタメは不要不急か

 中川社長はアフターコロナの世界でも配信ライブはエンタメの在り方として残るという見方を示す一方で「リアルの温度感は絶対大切です。コロナ後の世界ではさらに重要視されるはずです」と力を込める。自らも学生時代から多くのイベントを手掛け、人々の熱気の中に楽しみや喜びを見出してきた。

 その中で自らの役割を、何かと何か、誰かと誰かをつなげる「接着剤」と例える。
 「エンターテインメントは今、不要不急かと話題になります。でも、人の喜びとか笑顔とかは、必要だと思います」。そして、そう続ける。「絶対になくしてはいけません」
 沖縄と世界をエンターテイメントで結び付ける接着剤は、コロナ禍を追い風にしてより強度を増そうとしている。


同社は沖縄在住者を対象にオーディションを開催、エントリーを開始している。

【ASOBISYSTEM THE AUDITION IN OKINAWA】
募集ジャンル:モデル、アーティスト、タレント、アイドル、俳優、クリエイター
応募期間:9月20日まで
応募や詳細はオーディション特設サイトまで。
https://audition-asobisystem.com/okinawa/

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長濱 良起

投稿者記事一覧

フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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