きゃりーら所属「アソビシステム」沖縄進出 コロナ禍での可能性
- 2021/9/8
- 経済
イベント主催やアーティスト・モデルなどのプロダクションなど、エンターテイメント事業を幅広く手掛けるアソビシステム(東京都、中川悠介社長)はこのほど、福岡、大阪に続く地方拠点として沖縄支社を那覇市安里に設立した。中川社長は「沖縄のあらゆる才能と出会い、世界に発信していきたい」とのビジョンを語り、才能発掘に向けたオーディションを行う。エンタメ業界にとって、イベント開催が制限されるなど不利な印象が先立つコロナ禍で、むしろエンタメが「より世界と近くなった」と捉える。その背景とは。
過去には大型イベント「ASOBEACH!!!」なども
同社はこれまで、世界遺産・中城城跡では初のクラブイベントであり音楽家の中田ヤスタカが主宰する「TAKENOKO!!!」や、那覇市の波の上うみそら公園での野外フェス「ASOBEACH!!!」など、さまざまな大型イベントを手掛けてきた。きゃりーぱみゅぱみゅなど多くのアーティストやクリエイター、俳優などが所属している。県出身者ではモデル・DJのUNAやシンガーのGrace Aimiが名を連ねる。
中川社長はなぜ沖縄の才能と出会い続けたいのか。その思いをこう語る。
「沖縄にあるクリエイティビティ(創造性)や個性豊かな考え方が素晴らしいと思います。沖縄に誇りを持っている方も多いですよね。その中で生まれた、人やモノも全て含めて外に発信していくことはとても楽しいことだと思います」
エンターテイメントの現場はイベントだけではなく、ネット上でのパフォーマンスや、クリエイターが生み出す作品など表現方法は多様だ。食品や化粧品などの商品プロデュースや県内での店舗展開なども視野に入れる。
コロナ禍で「より世界と近くなった」
コロナ禍で一般的になった「リモート」の概念で、イベントの在り方が大きく変わりつつある。観客を入れられないことから始まった「オンライン」の配信ライブを人々が受け入れ始めると、今度は有観客イベントの様子も同時に配信される「オンラインとオフラインのハイブリッドイベント」が一般化した。代表的な夏の音楽フェスの一つ「フジロックフェスティバル」は今年、このハイブリッド形式で開催された。
この変化を中川社長は「より世界と近くなった」とポジティブに捉える。