199人が感染、うるま医療機関で県内最大規模のクラスター
- 2021/8/18
- 新型コロナ・医療
県の発表によると、沖縄県うるま市にある「うるま記念病院」で発生したクラスターは、入院患者や職員など合わせて199人が感染し、これまでに入院患者64人が死亡した。そのほとんどが高齢者だという。7月中旬に最初の感染が発覚してから約1ヶ月間、急速拡大の抑え込みができず感染者・死亡者ともに増え続けてきている形だ。
同病院のホームページには8月11日時点でのコロナ感染の発生状況についての報告があり、その中で「亡くなられた患者様のご冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、ご遺族の方がに心よりお悔やみとお詫びを申し上げます」とコメントしている。
患者の6割以上が感染
同病院が発表している感染情報によると、最初に感染が発覚したのは7月19日。陽性者が出たことを受けて入院患者、職員の全員にPCR検査や抗原検査を実施し、25日までに患者47人と職員8人の陽性が明らかになった。第2報が出た30日時点では、患者の感染者は122人の約2.5倍に増え、5人が死亡。この時点で、DMATや県、中部保健所、日本赤十字などの支援を受けて対応していることも報告された。
翌8月6日時点には患者166人、職員20人の計188人、死亡者は26人。この第4報では他院への転院後に死亡した患者についても言及されている。18日現在で最新の更新になっているのは11日付の第6報で患者173人、職員23人の計196人、死亡者は42人となっている。
うるま記念病院は老年精神科の病院で、老年精神科は主に認知症や精神障害、うつ病、不安障害、妄想性障害など、高齢者の心の病についての診療を行う。
同病院では今年1月から2月にかけても感染者が76人に及んだクラスターが発生していた。クラスター発生時の院内にいたのは入院患者が270人、医師・看護師などの職員は179人。患者の6割以上が感染した計算になる。感染した職員の中で死亡した人はいない。
報道によると、感染拡大の要因として病院の構造と人出不足や、医療体制の逼迫で感染者の多くを他の医療機関に転院できなかったことなどが指摘されている。病院では外部支援を得ながら、感染者への酸素投与や内服治療といった治療が引き続き行われている。