緊急事態宣言の対策、2週間延長提言 専門家会議

 
専門家会議後に会見した県の糸数公医療技監(中央)ら=14日夜、県庁

 医療従事者で構成する県の専門家会議が14日夜に開催され、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための緊急事態宣言に伴う対策について、少なくとも7月4日まで2週間の延長が必要との認識で一致した。県は、近日中にも対策本部会議を開き、国に対する宣言延長の申請について是非を判断する。

 県内では5月23日~6月20日まで緊急事態宣言が発令されており、新規感染者数は減少傾向にある。ただ、入院中や自宅療養中の患者が双方とも600人を超える状況が続くなど医療体制は逼迫している。同会議は、酒類を提供する飲食店への休業要請など、対策の延長が必要と判断した。

 一方で、学校の休校については、予定通り6月20日までで解除が可能との認識を示した。クラブ活動での感染を防ぐため、引き続き部活動は原則休止とする。大規模商業施設などに行っている土日の休業要請についても、ゲームセンターやフードコートなどを除いて緩和可能とした。

 県外からの渡航自粛要請では、対象地域を感染や変異株の状況から絞り込んでいくべきとした。県内での島をまたぐ移動については、「島間の移動で感染した」との報告もあることから自粛要請を継続する。

「今後は早目の対策を」

 専門家会議では、今後について医療体制の状況が厳しくなってから対策を打つのではなく、早目に対応すべきとの意見も出されたという。

 これまで、県の対策は後手に回っているとの批判が県内では出ていた。同会議委員で中部病院医師の高山義浩氏は、会議後の会見で「沖縄は病床の確保が進んでいるので、大きな流行が起きるまで医療逼迫にならない。それが、その後の封じ込めに時間がかかる理由になっている」と述べた。

 その上で、高山医師は「病床が逼迫しているからではなく、大きな流行になるという端緒を早目に見つけて対策を打つことが経済にもメリットになるのではないか、この辺りは経済の専門家との議論が必要だとの意見になった」と強調した。

大規模接種、コンベンションは15日から

 対策の延長が議論される中で、ワクチン接種の体制は整備されつつある。大規模接種を実施する広域ワクチン接種センターも、宜野湾市の沖縄観光コンベンションセンターで15日から、那覇市の県立武道館アリーナ棟では22日から稼働する。

報道陣に公開された大規模接種のシミュレーション=14日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

  沖縄コンベンションセンターでは14日、本格的な大規模接種前の準備としてシミュレーションを行った。接種を受けた女性は、「少しの痛みもなく安心した。今のところ違和感もない。一日も早く県民の皆さんにも接種してもらえたらと思う。県経済の復活を期待したい」と述べた。

 県内で、1回目の接種が終わった高齢者は26.2%、2回目は7.5%。職域接種も13件の申請がされており、国が14日までに3件を承認した。広域センターの開始で、今後は接種率の向上も期待される。

 ただ、これまで県内では何度も感染拡大を繰り返してきた。感染力が強いインド由来の「デルタ株」の懸念もあり、再び大規模な感染拡大を防止する県の手腕が強く問われている。

(記事・写真・図 宮古毎日新聞)

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