緊急事態宣言、4度目の延長 

 
県の対処方針を発表する玉城デニー知事=17日、県庁

 政府は17日、沖縄、東京、大阪など6都府県へ発令中の新型コロナウイルス緊急事態宣言を来月12日まで延長するほか、京都、兵庫、福岡など7府県を対象地域に追加すると決定した。沖縄への緊急事態宣言は、5月23日に発令されてから今回を含めて4度延長され、宣言の適用期間は113日に及ぶことになる。

 玉城デニー知事は17日、県庁で会見し、新型コロナウイルス感染症に対する県の方針を延長すると表明した。県の方針では、県立学校で最終学年を除き5割減を目指した分散登校を実施することや、大型集客施設に対する土日の休業要請を延長することなどを盛り込んだ。

 小中学校には、県立学校の対応を参考にするよう求めた。また、「学校PCR支援チーム」による迅速な検査実施に向けた支援を行うことなども示した。飲食店などに対する休業・時短要請や、帰省を含めた県外からの来訪自粛の要請も継続する。

 感染力が強い「デルタ株」への置き換わりが急速に進んだことで、県が目指していた早期の緊急事態宣言は困難な状況となっていた。県内の療養者数は17日時点で5746人。緊急事態宣言が解除される目安となる国基準の「ステージ3」となる438人を下回るレベルを、遥かに上回る状況だ。

 県内で緊急事態宣言が100日以上続く事態について、玉城知事は「デルタ株によって爆発的に感染が広がっていき、思っていた以上に医療逼迫の状況が続いている。また、社会経済に対しても大きな影響を与えている」と述べた。

 一方で、「一日も早く感染拡大を抑え込み、ワクチン接種も加速させながら、現在『ステージ4』の状況を早期に改善していく。できるだけ、集団免疫を早期に獲得できるよう頑張っていく」とした。

「実効再生産数」は低下も

 感染のピークが見通せない状況で、1人の陽性者が何人に感染させるかを示す「実効再生産数」は、沖縄本島で1.05と前週から0.47ポイント、2週間前からは1.57ポイント低下した。これまで爆発的に感染が拡大していた沖縄本島で、徐々に感染の勢いが弱まっているとも見える。

 ただ、県疫学統計解析委員会の高山義浩医師は、自身のFacebookで「陽性者数の増大とともに保健所による調査が十分に行えなくなっており、接触者に対する検査が滞っている可能性がある」「新規陽性者数が流行の実態を反映できていない可能性がる」と指摘した。

 また、宮古、八重山では感染が拡大傾向で、県全体での感染者がいつ減少に転じるかは予断を許さない状況と言える。

うるま市の病院で大規模クラスター

 17日は、うるま市の「うるま記念病院」で発生したクラスターが感染者199人に拡大したことも明らかになった。死亡者数は64人に上る。同クラスターでは、デルタ株の感染者も確認された。

 県によると、同病院でのクラスター発生は2回目。今回は、入院者270人のうち173人が感染したほか、職員26人も陽性となった。同病院では、ワクチン接種が進んでいなかったという。

 医療体制の逼迫が続く中、未だ感染の収束が見通せない沖縄。全国の都道府県と比べても、人口当たりの感染者数は最も悪く「世界最悪レベル」と言われる。感染収束に向け、県と県民の行動が問われている。

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