第5波の“波紋”を広げているのは誰なのか 感染者増に歯止めかからず

 
14日深夜の松山

 752人。8月14日に沖縄県が発表した新型コロナウイルスの新規感染者の人数だ。第5波に突入し、連日の700人超、さらに休日にも600人を超える人数が発表されており、決して喜べはしない過去最多更新が止まるところを知らない。
 日付が土曜日の14日から15日に変わる深夜。歓楽街の那覇市松山をのぞいてみると、そこまでの人手はないが、20代くらいの男性4~5人のグループがちらほら出歩いている。「ここ(松山)も国際通りも、歩いてるのはほとんどが若い観光客だよ。地元の若いのもある程度はいるけどね」。10台程の車列を成していた最後尾に停車して、外のベンチで一服していたタクシー運転手の男性が言う。

潰れるまで開けるか、今閉めるか

 「人はまあ、ちょっとはいるけど、売り上げは厳しいよ。本当にずっと厳しい。緊急事態宣言はいつまで続くのかね」と力なく笑ってつぶやく。週末のルーティンで松山に来るものの、例年の夏に比べると「圧倒的に少なくて、寂しい」。しかも、少ない中で客を乗せても「酔っ払ってるからか元々なのか分からないけど、マスクを着けてない人も多い」という。「さすがに怖いから勘弁してほしいんだけど、お客さんいたら乗せたいさあね」。

 しばらく話していると車列が動き、男性は業務に戻るために立ち上がった。去り際に「自分たちも県民としてちゃんと税金払ってるんだから、もっと何かしてくれないんですかって、デニーにお願いしておいてね」と言い残した。

 キャバクラが立ち並ぶ通りの入り口、松山交差点の無料案内所前に差し掛かるとキャッチの男性が話しかけてきた。店には行けない旨を伝えた上で松山の状況を聞くと「潰れるまで開け続けるか、今すぐ閉めるか、という感じですかねえ」と飄々と話す。通りに目をやると、客よりもキャッチの方が多い印象だった。ガードレールに座ってスマホをいじったり、キャッチ同士で談笑したりして、暇を持て余している様子だ。

 「要請に従って閉めてる所はほとんどない」。時折県の立ち入り調査などもあるため、看板の電気を付けずに営業している店も多い。客は「かなりの常連か紹介でお店をピンポイントに指定する人、それと飛び込みはほぼ観光客」で、ほとんどが長らくは滞在せずに1時間ぐらいで退店していく傾向にあるという。

 男性は「そんな状況でもお店は開けておかないと、女の子たちがいなくなっちゃうんですよ。そうなったら完全にお店が成り立たなくなりますから。もう耐久レース状態ですよね」と説明して、「今度来られる時に来てくださいね。1人だと高いから、2人以上で」と笑うと、通りの方に歩いて行った。

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