新型コロナで陽性判明 沖縄県の玉城デニー知事
- 2022/6/29
- 新型コロナ・医療
沖縄県は28日、玉城デニー知事が新型コロナウイルスの陽性が確認されたと発表した。知事が濃厚接触者に該当する可能性があることは、27日午後7時半ごろ、県会議で本会議が休憩中に判明していたという。同時点で県議会側に連絡せず、その後も40~50分間にわたり一般質問に出席したことを沖縄県議会の赤嶺昇議長が批判している。
県によると、玉城知事は同居していない親族の1人から感染したとみられる。この親族は27日、発熱のためPCR検査受検。同日午後7時26分、陽性だったことが玉城知事など県幹部に報告された。
玉城知事は、この親族とマスクをせずに約1時間半、近い距離で接触していたとされる。ただ、親族が陽性との連絡を受けた時点で、この情報は県幹部に共有されていなかった。28日に照屋義実副知事らと県庁で会見した保健医療部の糸数公部長は「その時点で、かなり濃厚接触に近いという情報があれば、議会への相談も考えられた」と語った。
結局、県は同時点では県議会に連絡せず、本会議は再開された。知事室で玉城知事の行動履歴を確認し、濃厚接触者となる可能性が高いと判断したのは議会終了後の午後8時45分。赤嶺議長に県から報告があったのは午後9時45分ごろだったという。
赤嶺議長は28日、県議会棟で会見し、「議会への報告を事後に行った議会軽視の姿勢に問題がある」と強調した。
また、県側には本会議の休憩中に知事の親族が陽性という連絡があったことを指摘し、「私たちは、そのことを知らずに議会を続行した。議員や、議場の職員にもアナウンスはできなかった。残念でならない」とも述べた。
玉城知事は同日、「多くの方々に、ご心配とご迷惑をお掛けしたことを深くおわび申し上げます」「赤嶺議長をはじめ議員の皆様にご心配とご迷惑をお掛けしたことに対し、おわび申し上げます」ととのコメントを発表した。
県によると、玉城知事は喉に違和感があるほか、鼻づまりの症状があるものの発熱はない。知事公舎での療養となり、当庁は7月8日以降になる見込みという。
本会議で玉城知事が出席を続けたことについて、県は「現在、一般の職場で濃厚接触者の特定を行わないガイドラインがある。特に問題はない」としている。 ただ、照屋義実、池田竹州両副知事らは28日に行った会見の最後に、「県民の皆様、赤嶺議長をはじめ議員の皆様にご心配とご迷惑をお掛けしたことを、心からおわび申し上げます」と陳謝した。
(記事・写真 宮古毎日新聞)