沖縄国際映画祭公式クレカ発行 利用額一部で沖縄の課題解決支援

 
会見に出席した、ナッジ株式会社の沖田貴史代表取締役(左から3人目)、株式会社よしもとラフ&ピースの和泉かな社長(同4人目)ら関係者

 ナッジ株式会社(東京都、沖田貴史代表取締役)と、株式会社よしもとラフ&ピース(那覇市、和泉かな社長)は、カードを利用したポイント配当分が沖縄の社会課題解決の支援に活用される「島ぜんぶでおーきな祭 沖縄国際映画祭」の公式クレジットカードを発行した。4月15日に那覇市内での会見に出席したナッジの沖田氏は「特に子ども食堂や、子どもたちの遊びや学びに活用していきたい」と述べ、カード利用者に向けた各種特典を県内の事業者などから募っていくことで、利用者数の拡大につなげる。

「1万人利用で年3000万ほど還元」

ナッジ株式会社の沖田貴史代表取締役

 ナッジの沖田氏は、寄付額の目安について「1万人ほどの方がメインのクレジットカードとしてご利用いただけると、年間で約3000万円を還元できます」と語る。

 ナッジが運営する次世代型提携クレジットカード「Nudge」は、「推しを応援できるVisaクレジットカード」を掲げており、決済するごとに利用者が選んだ“好きな「クラブ」”へと利用金額の一部が寄付される。ナッジが提携する「クラブ」はスポーツチームやアーティスト、自治体などさまざまで、このクラブに沖縄国際映画祭も名を連ね「島ぜんぶでおーきな祭ファンカード」クラブが立ち上がった。

 従来のクレジットカードにあるような、貯まったポイントの使い道をその都度選ぶのではなく、自動的にすぐさま“推し”へと寄付されていくことに新しさがある。

 クラブの例として、「広島Nudgeの森」クラブでは、広島県東広島市のアカマツ林の再生に活用され、「トルコ大地震緊急支援」クラブや「ウクライナ人道支援」クラブでは、文字通り寄付を行うことができる。

 利用金額に応じた利用者への特典もそろえている。YouTuberの「ラファエロ」クラブでは、オリジナルグッズや動画出演権などがある。沖縄県内では卓球の「琉球アスティーダ」クラブがあり、ホーム戦への招待や選手とのワンゲームマッチなどの特典を受けることができる。

協力会の安里会長「使えば使うほど、楽しみが膨らむ仕掛けを」

沖縄国際映画祭協力会の安里繁信会長

 カード運営で連携する、沖縄国際映画祭協力会の安里繁信会長は「我々が(カード利用や特典で)楽しんだことが、結果として沖縄の子どもたちの笑顔につながるという、有意義な事業を継続して行っていくべきだと強く認識しています。その輪を広げていく活動をしていきたいです」と話す。利用者への特典について「使えば使うほど、楽しみが膨らんでいってやりがいを感じられるような仕掛けを協議しています。期待していてください」と力を込めた。

 同協力会顧問で沖縄県飲食業生活衛生同業組合の鈴木洋一理事長は「飲食店が約1000店舗加盟しております。カードを通して子どもたちの役に立てれば」と話した。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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