沖縄海邦銀行 22年3月期決算は減収減益

 

 沖縄海邦銀行(新城一史頭取)は13日、子会社を含む2022年3月期の連結決算を発表した。資金運用収益や役務取引等収益は増加したが、株式等売却益などが大幅に減少したことから、経常収益は1.7%減の127億3500万円となった。

 貸倒引当金が増加した一方で、営業経費は減り、経常費用は減少。その結果、経常利益は7.4%減の10億1900万円。特別利益として退職給付制度改定益2億7700万円を計上したため、当期純利益は44.6%増の7億2900万円となった。

 経常利益ベースで減収減益だった。

コロナ禍、原材料高騰が県内景気に影響

 銀行単体の経常収益は1.7%減の126億7600万円、経常利益は8.1%減の10億400万円、当期純利益は44.2%増の7億1900万円だった。

 当期の県内景気におけるコロナ禍の影響については、ワクチンの普及や変異株の感染再拡大を念頭に「一進一退を繰り返す状況が続きました」と分析。原材料の高騰による影響にも触れ「即座に価格転嫁に対応できない中小企業・小規模事業者(特に観光関連業や飲食サービス業)にとっては厳しさが増しています」とした。

 その上で「資金繰り支援や本業支援、各種支援制度の情報提供に取り組んでまいりました」と説明した。

23年3月期は減益予想

 2023年3月期の経常利益は36.2%減の6億5千万円、当期純利益は13.6%減の6億3千万円を予想した。

 海銀は2022年3月に第17次中期経営計画「スピード&クイックレスポンス」(2022年4月~2025年3月)を策定し、「あなたの明日へ全力支援」を基本方針に掲げた。

 コロナ禍の影響で県内外の情勢の先行きは「不透明感は未知数」と分析したが、「引き続き『お客様のお役に立てる1番身近な銀行』として中小企業・小規模事業者を中心としたお客さまの支援を全力で実践し、地域経済の回復・発展に取り組んでまいります」と今後を見通した。


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