沖縄の有効求人倍率0.92倍 上昇率全国3位

 
会見で発言する沖縄労働局の西川昌登局長=31日、県庁

 沖縄労働局(西川昌登局長)は31日、県内の有効求人倍率(4月)が0.92倍となり、前月から0.07ポイント上昇したと発表した。上昇幅は全国3位で、観光需要の回復が要因とみられる。県内の有効求人倍率は依然として全国最下位にとどまるが、改善の傾向が見えてきたといえる。

 西川局長は、会見で「(観光で)ゴールデンウイークの予約状況が好調だったということで、求人数が多く見られた」と述べた。

 ハローワーク別の有効求人倍率では、宮古、八重山、名護が1倍を上回った。西川局長は「宮古、八重山は有効求人倍率の回復が早かった。観光関連の宿泊と飲食を中心に、それに伴って卸売り、小売りで波及効果が生まれている。宮古、八重山、名護は宿泊関連がけん引している」との分析を述べた。

 沖縄本島中南部については、「観光以外も製造業や建設業(など)があり、観光が伸びても全体の雇用情勢(に対する影響)が薄まるイメージがある。原材料高が製造業や建設業に与える影響に注意する必要がある」などと語った。

 今後については「今のワクチン接種状況と、政府の経済を回していく方針が続けば、求人の改善傾向が続くと思う。全てではないが、現場のハローワークからは夏休みシーズンのホテル予約が好調だと聞いている」との予測を述べた。ただ、原材料高が経済にどのような影響を与えるかは予測が難しいとした。

 同日、県が発表した県内の完全失業率(原数値)は2.8%で、前年同月から0.9ポイント改善(低下)した。

(記事・写真 宮古毎日新聞)

Print Friendly, PDF & Email

この著者の最新の記事

関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…
宮古毎日新聞

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ