キングス、木村社長が6月末で退任 プロトソリューションが経営参画

 

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスが1日、「経営体制変更に関する重要なお知らせ」を発表した。リーグが2026年からクラブライセンスの基準を引き上げるなどさらなる成長を見据えていることを受け、事業成長に向けて親会社である沖縄バスケットボール(沖縄市、木村達郎代表取締役社長)の株式を情報提供サービス業のプロトソリューション(宜野湾市、白木享代表取締役社長)が取得し、経営に参画する。

 それに伴い、沖縄バスケットボール創設時から社長を務め、キングスを立ち上げた木村社長は本事業年度の末日となる6月いっぱいで退任し、新社長には白木氏が就任する予定。

事業規模拡大と経営効率化を両立

 Bリーグの新ライセンスにおける審査対象は来季の2022-23シーズンからの2年間で、主な基準は①平均入場者数4,000人②売上規模12億円③ホームアリーナ関連の3項目。キングスは現時点で全ての項目をクリアしているが、球団は「それに甘んずることなく、新リーグが発足した先の未来も輝き続けるキングスを目指さなければなりません」とした。

 その上で、事業規模の拡大と質の高い組織経営を両立するため、組織改革に取り組む方針を掲げた。プロトソリューションについて「情報サービスがますます重要になっていく未来において、事業内容の関連性も高く、その点においても相乗効果が期待されます」と評価し、「スポーツビジネスが元来的に秘めている潜在可能性を最大化する為に、企業としての組織力を高め、事業成長に繋げる戦略」と説明した。

 経営体制の変更については、「5年先を見据えて経営判断を下すのがトップの責務」との信念を持つ木村社長が、2026年以降の経営を見据えて自ら主導したという。

木村社長「地域貢献を最優先に」

沖縄アリーナ

 木村社長は1973年、東京生まれ。筑波大学体育専門群を卒業後、米国エマーソン大学大学院マスコミュニケーション研究科の修士課程を修了。1999年にNHK情報ネットワーク入社。退職後、2006年に自ら沖縄バスケットボール株式会社を設立し、社長に就いた。

 発表では、木村社長のメッセージも掲載された。全文は以下。 

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 2005年に設立活動を始めてから早いもので、17年もの年月が経ちました。

 プロスポーツ不毛と言われた沖縄での創業直後の経営苦、リーマンショックによる経済的打撃や東日本大震災という未曾有の天災によるリーグ戦中止という外的事業環境の急激な悪化、Bリーグへの移行という日本バスケ界の大変革という荒波、前例主義の日本で前例のない本格的なエンタテインメントアリーナ具現化への奔走、新型コロナ禍という絶望的な社会情勢等々、困難続きの経営環境の中で疲労困憊でしたが、多くの人々と共に琉球ゴールデンキングスと沖縄アリーナを共に創り上げる大義と充足感があったからこそ、今日に至るまで何とか続けることが出来ました。

 キングスそのものともいえるファン、全保連をトップとする数百社にも及ぶオフィシャルパートナー、沖縄県と沖縄市をはじめとする行政、地元メディア、株主、日本バスケットボール協会・沖縄県バスケットボール協会・Bリーグ、過去在籍者を含む全てのプレーヤーとチームスタッフと縁の下の力持ちとして球団運営を切り盛りしている社員…全く異なる立場・時期から多大なる力添えが結晶となって現在のキングスになっていることを改めて痛感しています。

 それを象徴するような歓喜に包まれた満員の沖縄アリーナで、CSセミファイナル対島根の第2戦を最後のホームゲームとして締めくくれたことを幸せに感じます。

 感謝の気持ちは言葉では表し切れませんが、この場を借りて皆さまへ心から深く、厚く御礼申し上げます。

 勝ち負けへの執着心は必要ですが、本事業の根源的なミッションである地域貢献を最優先に定め、キングスの事業存続及び事業発展の為の経営判断を下すように努めて参りました。今回の決断もその一環であり、次世代への新しい組織体制を構築する好機と自ら判断した次第です。

 この先も険しい局面が訪れることでしょう。

 異なる立場から関わる人々が全体の成功を第一に考え、青臭い綺麗事のように聞こえるかもしれませんが、これまで以上に力と心を合わせて琉球ゴールデンキングスと沖縄アリーナを発展させ、それが「沖縄をもっと元気に!」へと繋がっていくことを願って止みません。

 これからをよろしくお願いします。

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長嶺 真輝

投稿者記事一覧

ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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