サーターアンダギー早食い大会 県内最速に那覇市のやすさん 2位に1分以上差ぶっちぎり

 
ぶっちぎりの優勝に輝いたひつじもん・やすさん

 1つのサーターアンダギーをどれだけ早く食べられるのかを競う「第2回 本気のサーターアンダギー早食い大会」(主催・テキーラ不動産)が10日、那覇市のパレットくもじ前交通広場で開催された。50人の出場者のうち、那覇市のひつじもん・やすさん(39)が県内最速の座に輝き、賞金3万円を手にした。準々決勝、準決勝を勝ち抜いた6人で行った決勝では、こぶし大の大きなサーターアンダギーを2分20秒で食べ切り、2位のケーシーさんに1分以上の差を付けてぶっちぎった。「上あごが壊れました」と“激戦の痕”を語るやすさんは、賞金の使い道について「みんなで今日の飲み代にしたいです。振る舞い酒をさせて頂きます」と、仲間に勝利の美酒を約束した。

優勝を決めた瞬間に左手を高く掲げるひつじもん・やすさん(左端)と、準優勝に輝いたケーシーさん(中央)=10日、那覇市のパレットくもじ前交通広場

女性や子どもも勝てる工夫

 大会は去年4月に続いて2回目。出場者は前回の約20人から大幅に増え、那覇市の中心部での開催に至った。

 大会はまず、50人の参加者を10人ずつの5グループに分けて準々決勝を行い、各グループ3人の計15人が準決勝に進出。準決勝は5人ずつ3グループで戦い、各グループ2人の計6人が決勝に駒を進めて直接対決した。準々決勝と準決勝では、決勝と比べて一回り小さなサーターアンダギーが用意された。

 シンプルな早食い対決だけではなく、子どもや女性でも不利にならずに勝負に参加できるよう、食べた順になぞなぞに答えたり、早口言葉に挑戦したりするなど、工夫を凝らした対決が対決を盛り上げた。実況のマイクはお笑いコンビ・ヤングの寺田晃弘さんが握り、軽快な語り口で会場の熱を一段と引き立てた。

奏功したパワープレイ

 優勝したやすさんは勝因について「必死に食べるだけでした」と一言。緻密な戦略などではなく、パワープレイで押していくスタイルだ。頂点に立った瞬間は「本当に優勝したんだなと思いました。参加者が50人と多く、優勝するつもりで来てなかったので」と自分でも驚いた。「運良く決勝に残った」と謙遜するのは、準決勝のルールに助けられたからだという。やすさんのグループに課せられたのは「食べた順に県庁所在地当てクイズ」。やすさんの回答ターンでは、富山県の県庁所在地を問われて正解した。「別の県を言われていたら分からなかったものもあったのでラッキーでした」

 早く食べるだけではなく、パフォーマンス性も光った。用意された水の代わりに持ち込んだのは、シークヮーサーやパッションフルーツ味のチューハイや、地元のオリオンビール。「沖縄なんで」と、楽しく勝負に挑んだ結果だ。

 おそらく人生で一番大量のサーターアンダギーを食べたであろうやすさん。「お腹パンパンです。もうしばらく食べたくないです」としつつも、「何でも頂点取るって気持ちいいですね(笑)サーターアンダギーのアンバサダーをさせてほしいです」と、優しい笑顔を全開にする。

主催者「サーターアンダギーの活性化を」

株式会社ウィン住建の勝田剛史代表

 大会を主催したテキーラ不動産の運営元である株式会社ウィン住建の勝田剛史代表は「サーターアンダギーがもっとお土産として買ってもらえるようになればいいねとみんなで話していた時に『じゃあ早食い大会したら活性化なるんちゃうん?』と、実行したのがそもそもの始まりです」と話す。想像以上に今大会が盛り上がったことで「やっぱり来年もした方がいいのかもと考えている段階です」と、大会継続の可能性を示し、早くも3代目サーターアンダギー早食いチャンプの登場を予感させている。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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