キングス“西の頂上決戦”で快勝!1位島根に2ゲーム差に迫る

 
ドライブを仕掛ける岸本隆一(右)=4月12日、島根県の松江市総合体育館(©️琉球ゴールデンキングス)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区2位の琉球ゴールデンキングスは12日、島根県の松江市総合体育館で同地区1位の島根スサノオマジックと今季第51戦を行い、87ー72で勝利した。武器である強度の高いディフェンスで終始主導権を握った。通算成績は40勝11敗で、順位は2位のまま。レギュラーシーズンは残り9試合で、島根とのゲーム差は「2」となっている。

激しい守りで主導権 相手の2大エースを封じる

 西地区の“頂上決戦”は、キングスがスタートから流れをつかむ。ディフェンスで各選手が激しいプレッシャーをかけ、スクリーンを使ったオフェンスに対しても素早いカバーで簡単に得点を許さない。特に島根の2大エースであるペリン・ビュフォードと安藤誓哉に対しては厳しくチェックし、2人を前半無得点に抑えた。

攻守に大活躍を見せたジャック・クーリー(©️琉球ゴールデンキングス)

 オフェンスではスムーズなボール回しから岸本隆一と今村佳太がスリーポイントを沈めたり、ゴール下でジャック・クーリーやアレン・ダーラムが体の強さを生かして得点を重ねたりしてリードを奪う。36ー27とリードして前半を折り返した。

 後半もキングスの集中力は衰えない。守りで高い強度を保ったまま、好調の今村やベンチから出た松脇圭志らが高確率でシュートを決める。牧隼利も無得点ながら、チームトップの6アシストを記録。常に二桁得点差をキープしたまま、アウェーで快勝した。

 主なスタッツでは、クーリーが20得点、14リバウンド、今村が19得点、7リバウンド、5アシスト、ダーラムが17得点、8リバウンドを記録した。

誕生日だったクーリー「ディフェンスが勝因」

外角からシュートを放つ牧隼利(©️琉球ゴールデンキングス)

 島根がビッグマンの一人で日本国籍を取得しているウィリアムス・ニカを負傷で欠いていたとはいえ、平均得点は83.8点でリーグ4位の高い攻撃力を誇る。その相手を72点に抑えたことに対し、桶谷大ヘッドコーチは「第4クオーターはちょっとペースが速くなって点の取り合いになってしまいましたが、それ以外ではディフェンスをハードにやりながら、島根さんのやりたいオフェンスをしっかり切っていけたと思います」と守りを高く評価した。

 西地区6連覇に向けては「自分たちが勝っていくことで、島根さんにとってはプレッシャーになると思います。追われる方が苦しいでしょうし。自分たちのやるべきことをやりながら、チャレンジすることを忘れず、その中で勝てるようにしていきたいです」と意欲を見せた。

 この日が32歳の誕生日だったクーリーも「序盤からハードにプレーができたので、ディフェンス面が勝利の大きな鍵だったと思います。遂行レベルが高く、島根さんのやりたいプレーを止めることができました」と守備を勝因に挙げた。


長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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