沖縄でおなじみ“シロイカ”が瞬時に体色変化 OISTが初記録

 
提供:OIST/ 中島隆太博士

 沖縄で「シロイチャー(シロイカ)」と呼ばれているツツイカが、周囲の環境に合わせて体の色を変化させる「擬態」をすることが、沖縄科学技術大学院大学(OIST)物理生物学ユニットの研究チームによって初めて明らかにされた。学術誌「Scientific Reports」に3月28日に発表された。ツツイカが泳ぎながら瞬時に体の色を変える様子を収めた動画が、同大学のHPで公開されている。

 実験では、ツツイカ数匹が入った水槽の半分を掃除し、残りの半分は藻類に覆われたままにしておくことで水槽内に明暗2色の環境を作った。観察の結果、藻類が無く明るい側にいたツツイカが藻類の上に移動すると、たちまち黒っぽくなった。

水槽の明るい側にいるツツイカ。体色も明るい(提供:OIST/ 中島隆太博士。動画からの切り抜き)
水槽の暗い側に入った途端、数秒もしないうちに体色を黒っぽくしたツツイカ(提供:OIST/ 中島隆太博士。動画からの切り抜き)

 これまで、タコやコウイカが体色を変化させて擬態することは知られていたが、ツツイカに関してはそのような能力が報告されていなかった。同じイカやタコの仲間でも、ツツイカの多くは外洋に生息しているため、飼育が難しく、擬態に関する研究が進んでこなかったという。ツツイカの行動を明らかにしていくことで、保護活動に役立てることが期待される。

 筆頭著者の一人であるズデニェク・ライブネル博士は「ツツイカのこの能力にこれまで誰も気づかなかったことにも、いまだに驚いています。これらの動物について、知らないことがいかに多いかということが分かります」と生物研究の奥深さを語っている。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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