首里城復元の「御材木」国頭から那覇へ 国際通りでお披露目

 

 首里城の再建に向けて、29日にトレーラーに載って国頭村から首里に向かった材木(オキナワウラジロガシ)が30日、那覇市の国際通りでお披露目された。樹齢98年、長さ約9m、重さ4tの「御材木」を先導するように、那覇、泊、久米の爬竜船(ハーリー船)が大型トラックの荷台に乗って進む「地バーリー」も披露された。同日開催の「第7回世界のウチナーンチュ大会」の前夜祭パレードとタイアップすることで、首里城復興が着々と進んでいることを海外にもアピールした。

 首里城の復元・復興を祈願するイベント「いざ 首里城 令和の木曳式」の一環で行われた「那覇フェスティバル」での一幕。観光客や地元の人々が、興味津々な様子でスマホのカメラを向ける姿も見られた。

「泊」の地バーリー
「那覇」の地バーリー
「久米」の地バーリー

 1992年に首里城正殿などが復元された「平成の復元」の際には県産材木は使用されておらず、台湾産のヒノキを主要構造材としていたが、今回の木材は国頭村の村有林から無償提供された。

 11月3日には那覇市首里綾門大道(中山門跡~守礼門)で、琉球王朝時代の木こりを再現した参加者が行列行進する「木遣行列(きやりぎょうれつ)」が実施される他、正殿復元工事の起工式が予定されており、いよいよ本格的に再建に向けて動き出す。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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