メタバース内で沖縄フェス!ウチナーンチュ大会バーチャル版も
- 2022/10/31
- 経済
メタバースの『バーチャル沖縄』内で開催するフェス「OKINAWA JAPAN VIRTUAL FES 2022」(通称・OKIVFES、オキブイフェス)が10月28日に開幕した。11月7日まで。遠く離れた場所からでもバーチャルの世界で沖縄の魅力を体感できるフェスで、参加は無料。バーチャル沖縄内には通常VRデバイスで入り込むが、OKIVFES期間中はスマホやパソコンからもアクセスできるようになっており、誰でも気軽に“もう一つの沖縄”に入り込むことができる。
OKIVFES内では、同時期に開催している「第7回世界のウチナーンチュ大会」のバーチャル版も同時開催する。パレードや開会式、閉会式にもライブビューイングで参加できる。
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VR空間の国際通りで買い物も メタバースが沖縄に果たす未来 | HUB沖縄
目標来場者数は10万人
バーチャル沖縄は株式会社あしびかんぱにー(那覇市、片桐芳彦社長)が運営するバーチャル空間で、2021年にオープンした。現在は焼失して再建が待たれる首里城の正殿も、バーチャル沖縄内では再現されている。
OKIVFESでは、首里城のプロジェクションマッピングや琉球王朝絵巻行列、エイサー演舞、ダイビングやマングローブのライブビューイングなど、多くのコンテンツが用意されている。バーチャル上の国際通りでは、実際の店舗と連携し、ECサイトで商品が購入できる。
「第7回世界のウチナーンチュ大会」のバーチャル版では、その一環として首里城正殿内部も公開する他、沖縄文化を学ぶ展示もある。4言語(日英西葡)で案内する。OKIVFESの全日程で10万人の来場者数を目標としている。詳しい日程などはこちら。
バーチャル空間を活用した観光PRの可能性
OKIVFESの開幕に先立って、10月25日には那覇市内でバーチャル沖縄のVR体験会が開催された。初めてVRデバイスを装着する人もいて、興味津々に仮想空間を歩いていた。
メタバースはインターネット上に構築された「もう1つの世界」。この分野はまだまだ新しく、国内では東京に技術やトレンドが集積しているとされる。その中で、あしびかんぱにーの片桐社長はバーチャル沖縄といった自社コンテンツについて「作っているのは全て沖縄県内の若い社員です。地方の会社が自分たちで(このような事業を)全てやりきるというのは、私が知っている限りうちだけです」と自信を見せる。さらに「このリードを次のステップに進める上では、沖縄県内のさまざまな企業や団体の力を借りて、いろんなコンテンツをバーチャル上に出していきたい」と続け、沖縄がメタバースやVRの分野でけん引役となれることに期待を寄せる。
昨年9月に行われた「一万人のエイサー踊り隊2021」をバーチャル沖縄でオンライン開催した際には、1日で約1万人もの人が世界中から集まったという。今後もバーチャル空間を活用した観光PRや実世界での集客への可能性が広がる。
あしびかんぱにーエンタメDX事業部の佐橋直幸部長は「バーチャルですべてを完結させるのではなく、バーチャルを通して沖縄の魅力に気づいてもらって、最終的には実際の沖縄に足を運んで頂くという動線を作り、観光業の発展につなげていきたいです」と話している。