「地球の歩き方」に沖縄編!沖縄ガイド本としては県内で異例の大ヒット中

 

 「東京」編を出した後に、東京23区以外・多摩地域の人々からのリクエストに応えて「東京 多摩地域」編を出し、西の都を紹介するという意味合いで「京都」編を出した。その次に「沖縄」編と続いたのは、沖縄が観光地だからという理由だけでは決してなかった。

 今年が沖縄の本土復帰50年だったことから、清水さんは「今年に沖縄編を出さなければいつ出すんだ、という使命感を持って編集作業を進めさせていただきました」と振り返る。「沖縄に旅行される方はもちろん、沖縄の方が読んでも面白いと思えるような内容をコンセプトとして意識していました」

旅行先を「選ぶ」ガイドブックに支持も

 東京オリンピック・パラリンピックを機にさまざまな国・地域を知ってもらおうと、また別の企画として刊行に至ったのが「旅の図鑑」シリーズだ。第一弾は「世界244の国と地域」。このシリーズは「世界の指導者図鑑」「世界のすごい巨像」「世界のカレー図鑑」など、前衛的なテーマが人気を呼ぶとともに、コロナ禍にあって「旅行先を選ぶための本」だと、海外に行きたくてうずうずしている人々からの支持を集めている。

 ほんの数年前まで多くの海外観光客でにぎわい、近隣諸国への直行便も多く飛んでいた沖縄。リモートやバーチャルの技術が進んでも、リアルな旅への欲求は尽きない。海外から沖縄に来てもらったり、逆に沖縄から海外に出て行ったり。再び自由に地球を歩ける日が来ることを信じ、今から『地球の歩き方』シリーズで妄想を膨らませるのも一興かもしれない。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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