コクテンシャコを国内で約1世紀ぶりに発見 琉球大学院生ら

 
コクテンシャコ(琉球大学HPより)

 琉球大学理工学研究科の中島広喜さん(博士後期課程1年)と、大阪市立自然史博物館の有山啓之外来研究員らがこのほど、シャコ類のコクテンシャコを国内で約1世紀ぶりに発見した。研究成果は、5月31日に国際科学誌Plankton and Benthos Researchで公表され、翌6月1日に琉球大学がHPで発表した。

 広島県と岡山県の干潟にコクテンシャコが生息していたことが分かった。20世紀前半に瀬戸内海や東京湾などに生息していたことが記録されていたが、それ以来は確認されていなかったという。標本としては、最も新しいものが東京都で1915年に採集されたものだった。

 琉球大学の発表によると、コクテンシャコは全長10 cmほどのシャコ科の1種。インド、シンガポール、ベトナムから中国などにかけて広く分布しており、泥質の干潟から水深20 m程度の環境に生息している。

 広島県と岡山県の数地点の干潟で採集された標本を、国立科学博物館に保管されていた標本や国外産の標本などと比較することで、今回新たに採集された標本もコクテンシャコであると結論付けることができた。

 琉球大学は「現時点では情報が少なく断言できませんが、干潟環境の悪化や減少を考慮すると、コクテンシャコは国内ではごく少数しか棲息しておらず、保全の必要がある種かもしれません」とした上で「琉球列島にもコクテンシャコが生息している可能性は十分に考えられます」と述べており、今後もシャコ類の調査・研究を進める方針だ。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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