1~3月県内景気「後退」 海邦総研調査
- 2021/4/11
- 経済
経営コンサルティングや調査業務を行う株式会社海邦総研(那覇市)は7日、1~3月期の県内景気動向調査の結果を発表し「県内景気は後退している」とした。企業に対して業績や景況などを尋ねた回答比で「上昇」から「下降」を差し引いた「景況判断指数(BSI)」は-35.8を指した。前期(昨年10~12月)は3.5でコロナ禍後初めて「上昇」超となったが、再び大きく落ち込んだ。
調査結果では、景気後退の要因を「コロナの再拡大と3度目の緊急事態宣言」としている。
業種別では観光関連が-68.4で、全体に比べて大きく「下降」が上回った。GoTo関連事業が昨年12月から停止していることなどが影響していると分析している。
建設業は-25.7と「下降」超だった。新型コロナウイルス感染症拡大の影響による工事の延期などで、業界全体で売上、利益の両方が落ち込んだ。統計上では回復傾向にあるが、先行の不透明感が強くなっているという。
不動産業は3.1で「上昇」超だった。
一方で来期(4~6月)の見通しでは全体として「上昇」超だったものの、BSIは6.2に留まるなど、楽観的な見方は少なくなっているという。
見通しの資本金別では、5000万~1億円の企業は「下降」超だったが、1億円以上の企業は34.4と大きな上昇幅となった。