観光地からビジネス拠点へ ワーケーションに沖縄の新たな可能性
- 2021/3/11
- 経済
沖縄県とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社は3月11日に県庁で会見を開き、共同で取り組んでいる沖縄ワーケーション促進事業に係る、8~10日の期間で行ったモニターツアーについて発表した。
県はワーケーション促進の戦略として①滞在日数の延伸と観光客来訪時期・地域の分散、②長期滞在観光商品の定着化を挙げ、離島を含めた県内各地の特性を生かした“沖縄ならでは”の事業を推進する。
「沖縄観光にとって大きな強みに」
モニターツアーでは、あいおいニッセイ同和損保の社員8人(個人4人、家族4人)が県内の北部エリア(名護市、国頭郡)と中部エリア(読谷村)でそれぞれ過ごしながら、インターネットの通信速度などを含めたワーク環境の作業効率や安全性、継続性を踏まえた上で沖縄のワーケーションに必要な要素などを検証した。
あいおいニッセイ同和損保執行役員で九州・沖縄地域担当の三島謙一氏は、コロナ禍となった昨年から「テレワークが一気に進んだ」としつつ、ワーケーションの認知や導入がまだ広がっていないことを指摘。今回のモニターツアーでは「自然や海などのロケーションもさることながら、花粉症もないなどの好条件もあり、観光からビジネス拠点への新たな可能性を見出せると思う」と期待を寄せた。ただ一方で、労務管理の面での課題が残るとした。
玉城デニー知事は「新型コロナの影響で働き方に大きな変化が生まれている。その中で沖縄の魅力を活用して非日常的な体験ができるワーケーションは今後の沖縄観光にとって大きな強みになると考えている。モニターツアーでは、沖縄ならではの体験することにより、心も体もリフレッシュしながら生産性の高い仕事をしてもらえたと考えている」と話した。
その上で「Go Toキャンペーンの中止などで沖縄に来たくても来られなかった観光客や沖縄ファンの皆様には、旅行と仕事を融合したワーケーションを体験してもらい、沖縄の新たな魅力を発見して欲しい」と呼びかけた。
オンラインで出席したあいおいニッセイ同和損保の金杉恭三社長は「ワーケーションには送り出す企業側と受け入れ側である沖縄県や事業者双方の新しいリスクが想定される。保険会社ならでの視点でワーケーション事業のリスクを洗い出し、補償制度の検討につなげていきたい」と述べた。
23日に無料オンラインセミナー開催
県は3月23日の午後3時から、沖縄ワーケーションについて6つのモデルプランを発表する無料ウェビナー(オンラインセミナー)を開催する。以下の登録フォームに必要事項を入力してエントリーすれば視聴が可能だ。
<ウェビナー視聴用登録フォーム>
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_rKyDBOiSRzWPvmXDarObVg