「よりダイナミックな視点を」 沖縄経済同友会が次期振計に提言

 
パネルディスカッションで沖縄経済について議論する登壇者ら

 「(次期沖縄振興計画)骨子案は見てる方向性がこれまでと大きく変わっておらず、規定路線の印象だ。もっと先を見て、『どう豊かになっていくか』というダイナミックな括りで沖縄を動かしていく視点が欲しい」(渕辺美紀代表幹事)

 2022年から始まる次期沖縄振興計画の策定に向け、沖縄経済同友会は3月4日に那覇市内でシンポジウムを開いた。昨年11月、次期振計のたたき台として同友会が県に提出した提言書を基にパネルディスカッションや、沖縄振興開発金融公庫理事長の川上好久氏の基調講演が行われた。

 冒頭の渕辺氏の言葉はシンポジウム終了後に開かれた会見での発言だ。県がまとめた骨子案について、経済界が感じている“物足りなさ”がにじむ。渕辺氏は「こちらからも県にアプローチして、経済界としても納得したものを作り上げていけるような形にしたい」と述べた。

ヒト、モノ、カネを情報でつなげる

 同友会は提言書で、国家戦略特区を活用した規制緩和を推進し、先進テクノロジーの実証実験ができる拠点として世界中のベンチャー企業を誘致すること、各業界や組織を結日つける権限を有しながら戦略立案や実行支援を行うリーダーを配置して司令塔機能を確立すること、そして基幹産業である観光をITと掛け合わせることで強靭なものにしていくことを大きな柱としている。

 提言PTリーダーを務める照屋保氏(りゅうぎん総合研究所 代表取締役社長)は、提言書の構成について「人材育成を主軸にした『ヒト』と、インフラ整備を推進していく『モノ』、そして基幹産業としての観光も含めた『カネ』の大きな3つの要素をSDGsを踏まえた『情報』でそれぞれつなげていくイメージになっている」と説明。特に意識している課題としては貧困問題や観光のあり方に言及した。

「貧困対策がなかなか解決に至っておらず、人材育成の面からも、平等に教育を受ける体制も早急に整備すべきだ。観光では、全国でワーケーション導入の動きがある中で、きちんと沖縄への誘致を図らなければいけない。さらに、コロナの展開をみながら沖縄観光の希望者や、IT企業の拠点を置きたいという声が多い台湾との交流強化も必要だ」

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