ムーチーでコロナをやっつける!? 知られざる桃太郎との繋がり

 
沖縄では旧暦12月8日に健康祈願、厄除けとして食べるムーチー

 未だ収束の見えないコロナ騒動。しかしここ沖縄には、コロナウィルスどころか、鬼さえも退治するほどのパワーを持つ魔除け厄よけ「ムーチー」がある。今回はそんな「ムーチーと風水・大里鬼伝説」についての話をお届けしよう。

ムーチーを巡る兄妹の昔話

 ムーチーという漢字、書けますか?

 そう、なんと「鬼餅」と書いてムーチーなのである。なぜ鬼の餅なのか。まずはそこから紐解いていこう。

 沖縄には、昔から広く知られる兄と妹のムーチー話がある。その昔、首里の金城に、とある二人の兄妹がいた。早くに妹が嫁いだため、兄は一人となった寂しさからか大里の洞窟に住み着き、遂には人喰い鬼となってしまう。

 妹は鬼となった兄を退治するため、金城の高台に呼び寄せ餅を食べようと誘う。兄には石の入った餅を食べさせ、あたかも自分も同じ石の入った餅を食べているかのように見せかけ、鬼が怯んで動揺したところを崖から突き落とすという話だ。

 本来はもう少しディープな内容なのだが、今回は子供向けレベルで留めておこう。この昔話の舞台となっているのが、首里金城町の内金城嶽。沖縄県指定名勝・金城町の石畳道から1ブロック中に入ったあたりだ。表の住宅街からわずかに入っただけなのだが、その一帯だけどこか異様な雰囲気に包まれ、神秘的な空気感すら感じる。

厳かな雰囲気漂う内金城嶽

 そこに聳える樹齢200年〜300年とも言われる大アカギは国の天然記念物にもなっており、根元にポッカリと空いた大きな空洞が、自然の創り出した祠のようにも見えてくる。

 少し歩くと目の前に現れる断崖。この崖こそ、鬼になった兄が妹によって突き落とされたと言われる崖のようだ。さらに進むと、赤い格子が厳粛さを放つ大小二つの御嶽が現れ、小さい方の御嶽には鬼の角が祀られているのだとか。この昔話が基となり、沖縄の風習ムーチーは鬼の餅と書かれるようになったらしいのだが、どこか日本の昔話にも通じる部分があるように感じられる。 

Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2

関連記事

おすすめ記事

  1.  1月15日、16日に実施された今年の大学入学共通テスト。その傍ら、新型コロナウイ…
  2.  沖縄を代表する人気観光スポット「海洋博公園」の正式名称は「国営沖縄海洋博覧会記念公園」だ…
  3.  こんにちは。沖縄で芸歴10年目のお笑いコンビ「しんとすけ」のツッコミ担当「首里の…
  4.  旅を愛する女優・柴田千紘さんに、沖縄リピーターの立場で見た沖縄を素直な視点で描いてもらう…
  5.  県内では年を越して新型コロナ感染が再拡大している。高校や特別支援学校など県立学校…
琉球海運_広告国場組大寛組前田鶏卵
大寛組琉球海運_広告国場組前田鶏卵

特集記事

  1.  2021年7月、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島」がユネスコ(国連教育科学文化…
  2.  日本の子供を取り巻く危機的状況を打開すべく、菅前首相の大号令で突如動き出したこども家庭庁…
  3.  政府は昨年12月21日、子供政策の司令塔となる「こども家庭庁」の創設に向けた基本方針を閣…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ