沖縄東海岸の新たな観光拠点「あまわりパーク」が開館

 
あまわりパーク外観・背に勝連城跡がそびえる

 世界遺産のひとつ勝連城跡に新たな観光テーマパークがオープンする。テーマパークの名前は、「世界遺産 勝連城跡あまわりパーク」。10月14日からは、その一部の「歴史文化施設」が開館する。コロナウイルスにともなう緊急事態宣言により3度の延期を経てようやくの開館である。

 時は15世紀、大交易時代に東アジアで地位を確立した琉球王国が統一し30年ほどたった頃。統一したといえども各地に按司(あじ)と呼ばれる実力者が割拠した。中でも第10代勝連按司・阿麻和利は、琉球王国統一の立役者である護佐丸と戦って勝利するも、琉球王府によって滅ぼされたことから反逆者とされた。その一方で、勝連では民衆から親しまれ、名君として讃えられた人物でもある。

 その阿麻和利の居城があった勝連城跡は、2000年に世界遺産に登録されたうるま市を代表する歴史遺産であり、年間18万人もの観光客が訪れる沖縄有数の観光スポットだ。

 開館する「あまわりパーク歴史文化施設」は、その勝連城跡周辺整備事業によって整備されたもので、施設内には企画展示室、常設展示室、多目的室の3部屋があり、170点ほどの勝連城跡の出土品やうるま市の歴史文化がわかりやすく展示されている。

企画展示室「うるまの宝展」

 中でも縦4メートル、横10メートルの巨大ライブシアターは圧巻だ。大型スクリーンに映し出される迫力ある映像は、視覚と聴覚を刺激する。しかも、阿麻和利物語の生ライブパフォーマンスまでみられる。大人も子供もワクワクしながら学ぶ新感覚ミュージアムになっている。

圧巻の巨大スクリーン

 また、開館にあわせて来年1月まで、あまわりパーク歴史文化施設誕生記念企画展として「うるまの宝展」が開催され、阿麻和利が戦った首里城と勝連城の一部が並んで展示されている。

阿麻和利のコーナー

 また、勝連城跡周辺整備事業では、2026年までかけて公園、ホテル、レストラン、物産館、そしてうるま市出身のアーティスト・HYのミュージアムなども建設する予定だ。

 コロナ禍で打撃を受けた沖縄県の観光において、東海岸の「新たな観光拠点」となることが期待されている。

開館時間や料金などは、以下の公式ホームページを参照。 
https://www.katsuren-jo.jp/new-あまわりパーク/

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