和漢薬膳師芸人・さーきーの医食同源!⑥味の「木火土金水」
- 2021/10/1
- 食・観光
はいたい!沖縄で芸人をしています!スズカサーキットさーきーです!今回は薬膳を作る上で大切な考え方「五行説」についてお話ししていきますよ〜!
五行説を理解すると体調、体質に合わせた薬膳がグンと作りやすくなるかも!?和漢薬膳師の私が分かりやすく解説していきますよ〜!
そもそも「五行説」ってなに!?
「五行説」とは、自然界も人体も5つの要素に分類され、その要素が互いに助けあったり抑制しあったりして絶妙なバランスを保っている、という東洋医学の考え方です。
この5つの大きな要素とは「木・火・土・金・水」という性質で、自然界の季節・方角・時間・色・味や、体の機能・部位・臓器・感情はそれぞれ「木・火・土・金・水」のいずれかに当てはまるとされています。
5つの要素のそれぞれの性質はこのようになります。
木…樹木が成長して枝や葉を伸ばすように、自由に伸び広がる性質
火…炎や火が燃えるように活発になる性質
土…植物や動物が土の中で育つように、豊かで落ち着いている性質
金…綺麗なものを体の中に取り込んだり、守ろうとする性質
水…潤したり、ものの下の方に流れ、固まるなどの性質
この5つの要素「木・火・土・金・水」の間には、お互いにその力を抑える関係と、力を高める関係があります。例えば、木が燃えることで火が生まれます。これが力を高める関係となります。逆に水を火にかけることで火の力は弱まります。これが力を抑える関係となります。このような関係が「木・火・土・金・水」のそれぞれにあります。高め合ったり、抑え合ったりしながらお互いの行き過ぎや低下を防いで健康を保つと考えられています。
5つの味の性質を理解しよう!「五味調和」
五行の考え方は料理にも生かされています。食材の味を五行「木・火・土・金・水」に基づいて5種類に分別したもの味を「五味」と言い、それぞれにその味だけが持つ性質があります。5つに分類した味と性質はこのようになります。
・酸味【木】…酸っぱい味
肝臓、大脳、胆、目に良いとされ、血液を浄化し解毒作用、体を引き締めるプラス作用がある。胃、脾臓を弱くするというマイナス作用がある。
・苦味【火】…苦い味
心臓、小腸、舌に良いとされる。熱を下げ、体の中の余分な水分を取り除き排泄するプラス作用がある。肺、鼻、大腸を弱め、胃腸を冷やす、風邪を引きやすくなるというマイナス作用がある。
・甘味【土】…甘い味
適量の場合、胃や脾臓に良いとされ、緊張を緩め痛みを和らげたり、滋養強壮のプラス作用があるとされる。腎臓、膀胱、耳を弱め、体がだるくなる、胃が弱くなるというマイナス作用がある。
・辛味【金】…辛い味
肺、大腸、鼻に良いとされ、発汗作用や血行促進、体を温めて風邪を予防するプラス作用がある。肝臓、大脳、目に悪く、汗や気を発散しすぎて逆に体を冷やすというマイナス作用がある。
・鹹味(かんみ)【水】…塩辛い味
肝臓、膀胱、耳、骨に良いとされ、体を潤して便秘などを改善させ、詰まっているものを正常に戻すプラス作用がある。鹹味は血圧が上がりやすくなるため、心臓に悪いとされるマイナス作用がある。
このように、5つの種類に分類した味にはそれぞれに良い作用と悪い作用があるので、性質を理解して、上手に味を組み合わせていきましょう。上手な味の組み合わせって?簡単に言われてもよくわからん!って声が聞こえたような…(多分気のせい)