「サッカーに損得は考えたくない」FC琉球、金鍾成新監督インタビュー

 
沖縄への思いを語った金監督=1日午後、那覇市

 前回に監督を務めた当時から、ライバルは高校野球と話をしていた。やっぱり、沖縄の高校野球(と同じよう)になりたい。僕がやる「攻撃的サッカー」が一つの層としてあって、多くの人が積んでいって(最終的な沖縄のサッカーが)できあがっていくと思う。

ー改めて、サポーターと選手へのメッセージを

 応援して下さいというのは、僕は言わないようにしている。やっぱり、チームは「楽しませたい」、サポーターは「楽しみにしたい」という関係性で。理想は、勝ち試合にケチを付けられること。勝ったのに「その勝ち方は面白くないんだ」と言われると、こんな褒め言葉はない。

 王貞治は、ホームランしか打っちゃいけないなかった。ヒット打ってがっくりされるという。全ての人達が、ホームランを期待していた。イチローも、ホームランを打とうと思えば、もっと打てたと聞いている。

 「求められる」ことに応えていくと、見ている人たちは、より求める。そういう関係性を作っていけるクラブ、選手たちであればと思う。今、琉球が期待されているのは、「なんでも良いから勝ってくれ」ということ。

 選手たちにも、「お前のそのプレーが見たいんだ」「あいつ行っちゃうぞ、ほら二人抜きにかかった」とか、サポータに言われるような選手になってほしい。

(記事・写真 宮古毎日新聞)

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