うるま市具志川多種目球技場にクラブハウス プロ合宿にも対応

 

 うるま市具志川多種目球技場に新しくクラブハウスが設置された。シャワールームやロッカールームなどの設備をそろえたもので、スポーツ施設としての機能向上のみならず、プロチームの合宿や練習試合の受け入れにも対応している。10月22日にはクラブハウス内でオープニングセレモニーが行われ、うるま市の中村正人市長の他、同球技場で練習を行う九州サッカーリーグ沖縄SVの高原直泰代表らがテープカットを行い、施設の完成を祝した。

会議室や審判室も

 施設の総工費は約2億4400万円で、昨年11月30日に着工、今年8月末日に工事が完了した。

 グラウンドへ直接出入り可能なロッカールームは4室あり、ロッカーは24台。4室を間仕切りすることで、8チーム同時に使用することもできる。その他、会議室ではミーティングや医務室としての活用ができる。完全個室のシャワーがある審判室も2室あり、さまざまな用途に応用することで、スムーズな大会運営の一助となる。

屋上があることで広がる景色

 さらに、球技場内に“建物”ができたことで軒高3.35mの屋上に気軽に上って球技場を一望することができるようになった。この日に落成記念マッチとして開催されていた、市内の小学生8チームによるサッカーの大会では、家族らがクラブハウス屋上から試合を見守ったり写真を撮ったりする光景が見られた。

 また、もう一つのコートでは沖縄SVの練習が行われており、プロチームのキャンプを含めレベルの高いプレイが見渡せることも、市内の球技レベルやモチベーション向上につながりそうだ。

「70歳になってもサッカーをできるような環境に」

 クラブハウスを併設した施設は沖縄県内ではまだ数多くない。うるま市は2019年度からキャンプ受け入れ環境整備を行い、国内外から8クラブの誘致実績がある。その一方で、特定のチームが長期的にキャンプを行うという状況には至っておらず、同施設の機能強化が課題とされていた。

 セレモニーで中村市長は「うるま市は県内有数の、サッカーが盛んな地域として知られています」とした上で「多くのみなさんの尽力があり、(いい環境で)サッカーができるということで喜ばれています」と感謝した。うるま市サッカー協会の山城尚彦副会長は「クラブハウスを活用して頂いて、子どもたちからシニアまで、60歳になっても70歳になってもサッカーをできるような環境になればと考えています」と話した。


長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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