「課題はオフェンスの質」今村、桶谷HCの一問一答 キングスが公開練習

 
チーム練習に汗を流す琉球ゴールデンキングスの選手たち=11月29日、沖縄アリーナサブアリーナ(長嶺真輝撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部西地区2位の琉球ゴールデンキングスが29日、沖縄アリーナサブアリーナでメディア向けに練習を公開した。12月2、3の両日に愛知県のウィングアリーナ刈谷で中地区3位のシーホース三河と連戦を行うのを前に、細かい連係を確認。約3週間のリーグ中断期間を経て、どのような戦いぶりを見せるのか注目される。

 この日の練習では、11月にインジュアリーリスト(故障者リスト)から抹消された渡邉飛勇や、けがからの復帰が待たれるヴィック・ローの姿もあった。東アジアスーパーリーグ(EASL)も含め、過密なスケジュールが続く中で故障者の復帰はチームにとって大きな力になりそうだ。

 練習終了後、メディアの取材に応じた今村佳太と桶谷大HCの一問一答を紹介する。

「(三河は)これまでとまるで違うチーム」今村

攻守でチームを引っ張る今村佳太

ーーー次のゲームに向けて取り組んできたことは。

 「本当にタイトなスケジュールが続いたので、バイウイーク(リーグの中断期間)明けの試合に向けてそれぞれがメンタル的にも、フィジカル的にもまずは休養を取りました。いいコンディションで練習を再開できてると思います」

ーーー序盤戦の手応えや課題は。

 「課題としては負けた試合は特に、自分たちの流れがつくれず、うまくコート上で修正できないまま負けてしまっています。ビハインドを背負っている中でも、もう1回カムバックして、自分たちの形を取り戻していくことができないと今後厳しいのかなと思います。ポジティブな面で言えば、これからけが人も戻ってくるので、チームが万全の状態でバイウイーク明けの試合に臨めることはすごくうれしいです」

 「これまでけが人が多い中でも、自分たちのバスケットボールスタイルをいるメンバーで、誰が出ても構築できてるのはすごくいいことだと感じます。そのあたりをうまくシェアしてやっていけば、自分たちの望む結果に繋がるんじゃないかと思うので、またチャレンジのシーズンになると思いますが、しっかり毎試合、毎試合いい準備をして臨んでいきたいです」

ーーー課題を練習でどう改善しているか。

 「1ポジション、1ポゼッション、どれだけ質を高めていけるかがすごく重要になってきます。最初の10試合くらいはターンオーバーが課題で、オフェンスの質の悪さがディフェンスの大量失点に繋がってしまっていました。なので、特にオフェンスは、自分たちが狙ってる部分がどこなのか、共通認識を持ってやっていくことが大事だと思います」

ーーーEASLもあって日程が厳しい。意識していることは。

 「身体的にもメンタル的にも難しいところはありますが、試合が続いていく中で対戦相手も違うので、頭と体をどれだけリセットできるかが大事かなと思ってます。僕の場合はどれだけ疲れを残さないか、コンディショニングをすごく大事にしてやってきました。それが結果的にけがをしないことにも繋がるので、一番気を付けてます」

ーーースカウティングや相手にアジャストするのに苦労はないか。

 「限られた時間しかないので、相手のスカウティングももちろん大事ですが、それ以上にどれだけ自分たちのスタイルとか大会ごとのルールに目を向け、やらないといけないことの質を高めていけるかにフォーカスすることが大事だと思っています」

シューターとして安定した活躍を見せる松脇圭志ら

ーーーシーホース三河の印象と警戒する選手は。

 「ヘッドコーチが変わって、まるで違うチームになったと思います。特に今年は3Pの成功率が高い選手が多いので、どれだけ相手のオフェンスを嫌がらせられるかが鍵になってくると思う。個人的には、ダバンテ・ガードナーは新潟時代に一緒にプレーしてた選手で、彼が起点でプレーが始まることが多く、インサイドの凄みも分かってるので、自分たちがどれだけ彼に気持ち良くプレーさせないかが大事になってくると思います」

ーーー12月は日本代表のウイング陣との対戦が多い。思うところはあるか。

 「パリ五輪は意識してるので、そこは貪欲に狙っていきたいですし、僕のポジションはすごく競争が激しいので、どれだけアピールできるかが大事になってくると思います。ただ、今大事なのは琉球ゴールデンキングスとしてのチームプレーが、どれだけ質を高めていけるかということです。その中で自分が圧倒的なプレーをできれば、自分の望んでる結果はついてくる。対戦相手が誰であれ、自分のやるべきことにフォーカスしてやっていきたいです」

ーーーけが人がだいぶ戻ってきたが、厳しい日程を乗り切る上での意義をどう感じるか。

 「昨シーズンもそうですが、フルメンバーでシーズンをやり通すことの大事さは何よりも感じています。このチームはポテンシャルが高いと感じますし、より幅の広いプレーが皆さんにお見せできるんじゃないかと思うので、楽しんでいただければうれしいです」

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