DXで英語教育に革新 16か国との交流も 沖縄発「WorldClassroom」

 

 実際に授業に「WorldClassroom」を導入している名護中学校の松田千草教諭は「評価の数値化が難しかったものが数値化しやすくなって、評価の幅が広がりました。コロナ禍でのリモート授業でも活用できました」と話す。名護市内では8中学校全てでの導入が進んでおり「本島北部地区の他町村の教員の間で流行っていますよ」と現場での評価も高い。

「海外の同世代といつでも当たり前につながれる環境を」

 HelloWorld株式会社の野中光共同CEOは「海外の同世代といつでも当たり前につながれる環境を作っていきたいです」と話すように、今後は世界地図上に表示された「WorldClassroom」の使用教員の写真や名前をクリックすることで、瞬時にお互いがアクセスできるシステムの実用化に向けて取り組んでいるという。開発の多くは入社2年のエンジニアのNoboさん(24)が担っており、自身も学生時代にはゴミ・環境問題への関心を高めてベトナムでのプログラムに参加した経験がある。

 野中さんもまた、高校2年生の時に米国カルフォルニア州に1年間留学していた経験の中で、異文化を楽しみ、理解する経験をしてきた。「WorldClassroom」のテーマは世界中の教室をつなぎ、「世界中に1カ国ずつ友達がいることが当たり前の社会をつくる」こと。外国語を単なる「テスト科目」ではなく実用的な言葉として活用してもらうことで、国際社会をより身近に感じられる感性を磨く。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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