新型コロナで「医療非常事態宣言」 沖縄県
- 2022/7/22
- 新型コロナ・医療
沖縄県の玉城デニー知事は21日、新型コロナウイルスの感染拡大が続いていることを受けて県庁で会見し、「医療非常事態宣言」を発出したほか、「会食は4人以下・2時間以内」「不要不急の外出はできるだけ控える」など感染対策の徹底を要請した。玉城知事は、感染拡大が急激に進んでいる状況を踏まえ、行動制限を含めた対策の強化策も検討する方針も示した。
県内では、先週から新規感染者数が急激に増加している。県は11日に沖縄本島と八重山地区に「コロナ感染拡大警報」を発出したが感染者の増加に歯止めが掛からず、2000人台が最多だった県全体の新規陽性者数は、一気に5000人を突破した。
新たな県の要請期間は、8月14日までで、▽会食で会話の際はマスクを着用する▽少しでも症状がある場合、通勤、通学、外出、会食を控える▽重症化予防のため、60歳以上の方などは4回目のワクチン接種▽3回目のワクチン未接種の方も、速やかな接種―も求めるとした。
また、1000人以上のイベントについては、開催2週間前までを目途として「感染防止安全計画」を県に提出することとし、県の要請を満たさない場合は延期・中止を求めることもあるとした。また、医療界からの意見を考慮して、アルコール提供を伴うイベントは開催時期の変更を検討するよう要請する。
このほか、県は、ひっ迫している医療の負担を軽減するため、軽症の場合やコロナの検査だけを目的とした救急受診は控えるよう呼び掛けた。夜間や休日に子どもの病気対処に困る場合は小児救急電話相談「#8000」に相談するよう求める。
沖縄では、これまでも全国を大幅に上回る感染拡大が発生。その都度、新たな変異株の出現などが理由として挙げられ、県は対応を検証するなどとしてきたが、今回も感染者の急増を防ぐことができなかった。直近1週間の新規陽性者数(人口10万人当たり)は、沖縄がワースト1位。
玉城知事は21日の会見で、新たな対策について「社会経済活動が今、進んでいる。逆に、医療は危機的な状況にある。双方に対して求められているもの、求めるべきものについて話し合いを重ねて取りまとめた」と説明した。
(記事・写真・図 宮古毎日新聞)
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