【参院選】岸田首相が沖縄各地で遊説 重要選挙区、自らてこ入れ

 

 7月10日に参議院議員選挙の投開票を迎えるのを前に岸田文雄首相が1日、沖縄入りして本島各地で遊説した。いずれも沖縄選挙区に立候補している自民新人の古謝玄太氏(38)=公明推薦=とともに街頭に立った。

 このうち、那覇市の県庁前交差点で岸田首相は「夏の一大政治決戦も終盤を迎えました。全国有数の激戦区であるこの沖縄選挙区で、古謝玄太さんを押し上げて頂きたいということを、私からも直接皆様方に申し上げに参りました」と述べ、自らのてこ入れで重要選挙区を制したい姿勢を前面に出した。

 岸田首相は沖縄の日本復帰50年に触れながら、古謝氏が今後50年先のビジョンを描いていることについて「古謝さんは『これからの50年は沖縄が日本をリードする時代を作らなければならない』との思いを伝えています。私はこの言葉を、古謝さんと共に実現をしたいと心から思っています」と述べた。

 また、古謝氏が総務官僚時代に長崎県に出向していた経歴から「離島が多い長崎県で、海外への観光プロモーションをリードし、活躍してきた。沖縄の観光施策についても即戦力として大いに期待される」とアピール。米軍那覇港湾施設の返還・移設についても「米軍跡地利用は、経済成長の起爆剤になる。空港近くの56ヘクタールの土地は、経済と地域の発展への潜在力を大きく秘めている」と政府の施策の有効性を訴えた。

 安全保障や物価高騰対策などにも言及しながら「沖縄、日本、世界の課題にしっかり向き合っていくには、政治の安定が求められます。そのための力を古謝さんに頂きたい」と支持を呼び掛けた。

 今回の参議院選挙では、全国的に自民党の優勢が伝えられるなか、沖縄選挙区は全国屈指の与野党が激しく競り合う選挙区となっている。岸田首相は先月23日の慰霊の日の式典に出席するため沖縄を訪れたばかり。ドイツでのG7サミットとスペインでのNATO首脳会合を終えて昨日に帰国し、今日沖縄入りするという強行日程に、自民党の強い危機感が見え隠れする。

 この日の街頭演説では古謝氏の他、9月の沖縄県知事選に立候補を表明している前宜野湾市長の佐喜眞淳氏(57)も登壇。沖縄県庁を背にしながら古謝氏への支持を訴えた。

 衆議院沖縄選挙区には古謝氏の他に、届け出順で、無所属現職の伊波洋一氏(70)、NHK党新人の山本圭氏(42)、参政党新人の河野禎史氏(48)、幸福実現党新人の金城竜郎氏(58)が立候補しており、改選1議席を争う。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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