オミクロン株「ピークが見えない」 沖縄「1日千人」が分かれ目

 

良好な観光地は良好な医療体制が条件

―観光業などへの悪影響は必至です。

「沖縄は観光立県を目指しています。その宿命として『外から多くの人が来る』ということは、『病気が入ってくる』ということを避けて通れません。観光地は病人が多く発生する可能性を秘めている地域だということを、医師会としては経済界や政界などに絶えず訴え続けてきました。

 観光立県を目指す上での最も重要なインフラは医療です。人の出入りの多い観光地は、特別な医療インフラを整える必要があり、沖縄こそ日本一の医療環境を作らなければなりません」

―観光と医療は両輪として整備しなければならないということですね。

「過去20年を振り返っても、沖縄の観光に影響を与えた感染症は、私が今思いつく限りでSARS、MERS、新型インフルエンザがあります。それと『白い粉』ですね。アメリカで炭疽菌がばらまかれた事件です。他の感染症とは少し経路などが違いますが、あれも基本的には感染症です。

 これからも観光で経済に力を入れていこうというのであれば、医療を重視しないといけません。人の出入りは仕方のないことです。人や物の動きを止めてしまっては、沖縄の場合、食べ物すらも入ってこなくなります。観光業を育てるためには医療のさらなる強化が必要だ、ということです」

 コロナ前は年間1000万人もの観光客が訪れていましたよね。これだけたくさんの人が来ると、たまたま沖縄で病気を発症したりケガをしたりしてしまうことも多くなります。もしそうなってしまった場合に手厚い医療が受けられないとなれば、観光地としてのイメージもダウンしてしまいます。ですので、良好な観光地というのは、良好な医療提供体制システムがあるということが前提になります

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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