県産鶏卵輸出額1年で5倍 沖縄県議会9月定例会一般質問最終日

 
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 9月29日の県議会9月定例会は一般質問の最終日となる4日目を迎え、てぃーだ平和ネットと共産から各3人、立憲おきなわと南風から各1人の計8人が登壇した。4~7月期の那覇空港からの飲食料品輸出が前年と比べ約1.8倍になるなど、沖縄県の「航空コンテナスペース確保事業」の効果が示されるなどした。本島中部で増加する松くい虫による被害には、対抗策として天敵昆虫が活用される。

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沖縄県議会 議会中継 令和3年第8回定例会-9月29日

鶏卵輸出額が前年比5倍以上

那覇空港

 沖縄県の「航空コンテナスペース確保事業」を活用したことし4~7月期の飲食料品輸出額は約2億9000万円で、前年比で約177%となるなど大幅に増加している。当山勝利氏(てぃーだ平和ネット)に対する嘉数登商工労働部長の答弁。
同事業は航空会社のコンテナスペースを県が借り上げ、県内生産者などへ提供するもの。うち、青果類は約4100万円(前年比約162%)、肉類含む加工食品は約3300万円(同約165%)。特に鶏卵輸出額は香港とシンガポールでの需要拡大で約3500万円と、前年比の5倍以上となった。

 那覇空港からの輸出全体額は2008年の約1500万円に対し2019年は約15億円と約10円でほぼ10倍に伸びており、嘉数商工労働部長は「越境ECの活用促進で、県産品のさらなる輸出拡大を図りたい」とした。

ステルス機飛来で夜間早朝飛行1.8倍

 山口県の米軍岩国航空基地からステルス戦闘機F35Bが飛来、米軍嘉手納飛行場に滞在した7月12日~8月25日の騒音発生状況について、1日の平均回数で最大は嘉手納町屋良の49.7回、北谷町砂辺で113.8デシベルだった。仲村未央氏(立憲おきなわ)に対する松田了環境部長の答弁。
 113.8デシベルは「会話が不可能」とされるレベル。
 日米合同委員会で取り決められた航空機騒音規制措置において、米軍機の飛行などが制限される22時~翌6時でも飛行が確認され、8月11~20日の間に屋良地区で平均7.8回と、前年8月の1.8倍の数値となった。
 夜間早朝の飛行や地上活動は同措置において「米国の運用上の所要のために必要と考えられるものに制限される」とされており、米国側の運用に委ねられている面もある。

ステルス戦闘機F35B

性暴力被害の証拠保存に課題

 比嘉京子氏(てぃーだ平和ネット)は、沖縄県性暴力被害者ワンストップ支援センター「with you おきなわ」について、性暴力被害者の緊急避妊や証拠保存に効果的な「72時間以内」でのセンターへの相談が全体の17%であることを挙げながら、実際の証拠保存に至った割合について質問。名渡山晶子子ども生活福祉部長は「(2019年8月の)病院拠点型移行後は352件中25件」と回答した。
 ワンストップ支援センターは2015年2月から相談業務を開始し、2019年8月から病院拠点型に移行。性暴力被害者へのワンストップ支援センターを専用施設で運用する全国初のケースとなった。

地中に眠る2794柱

 沖縄戦の日本人戦没者18万8136人のうち、収集されずに残されている遺骨は2794柱(ことし3月時点)であると説明された。玉城ノブ子氏(共産)に対する名渡山子ども生活福祉部長の答弁。

松くい虫被害に天敵昆虫投入

 松くい虫の被害が読谷村・うるま市から宜野座村にかけての一部地域で被害が増加している。仲宗根悟氏(南風)の質問に対し、崎原盛光農林水産部長は「一括交付金事業を活用し、市町村と連携して幹線道路周辺や景勝地などの松くい虫防除に取り組む」と答弁し、「沖縄在来の天敵昆虫を用いた人工増殖技術を開発しており、手法や効果を検証する必要がある」と進捗を報告した。

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長濱 良起

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フリーランス記者。
元琉球新報記者。教育行政、市町村行政、基地問題の現場などを取材する。
琉球大学マスコミ学コース卒業後、県内各企業のスポンサードで世界30カ国を約2年かけて巡る。
2018年、北京・中央民族大学に語学留学。
1986年、沖縄県浦添市出身。著書に「沖縄人世界一周!絆をつなぐ旅!」(編集工房東洋企画)

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