里親委託率全国6位 沖縄県議会9月定例会一般質問初日
- 2021/9/28
- 政治
9月24日の県議会9月定例会は一般質問の初日を迎え、沖縄・自民の8人が登壇した。新型コロナ予防対策などに質疑が集中した他、里親委託率の向上や、援助や配慮が必要であることを示す「ヘルプマーク」の普及など、福祉分野への質問も目立った。下地島空港の絶景スポットとして知られる「17エンド」への通路は引き続き車両通行止めとなる。
里親委託率は前年3位 2029年度までに40%目標
沖縄県の里親委託率は、2019年度に乳幼児47.1%、学童期29.8%、全体では都道府県別で6番目の高さとなる34.4%(前年比0.3ポイント減)だった。小渡良太郎氏(自民)に対する名渡山晶子子ども生活福祉部長の答弁。
里親委託率とは、児童養護施設、乳児院、里親、ファミリーホームなどで生活する児童の合計数のうち、里親・ファミリーホームに委託されている児童の割合を示す。
国は里親委託率の目標について、乳幼児を2024年度までに75%以上、学童期を29年度までに50%以上とするよう定めており、沖縄県の計画では29年度までに全体で40%を目標としている。
2018年度の沖縄県の里親委託率は34.7%で全国3位だった。
下地島「17エンド」は引き続き車両通行止め
下地島空港敷地北端にあり、美しい海が臨める絶景ポイントとして知られる「17エンド」に至る空港管理道の一般通行の検討について、下地康教氏(沖縄・自民)が質疑。17エンドの管理用通路は、空港施設の点検や工事を行うために設置された通路で、2015年1月以降、車両通行止めとなっている。歩行は可能。
島袋善明土木建築部長は「レンタカーや観光バスの往来が多くなり、交通混雑や敷地内フェンスへの衝突事故が発生するようになったことから、保安上の問題がある」と答弁し、車両通行解除への見通しには言及しなかった。
ヘルプマーク「認知度向上へ努力」
石原朝子氏(沖縄・自民)は、内部障害や発達障害、難病、妊娠初期の人など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としていることを知らせる「ヘルプマーク」の沖縄県内の普及状況についても質問した。
県は2018年10月にヘルプマークを作成、ことし3月時点で2926個が配布した。市町村窓口で申請して、無料で受け取れる。名渡山子ども生活福祉部長は「認知度向上に向け、引き続き周知徹底したい」と答弁した。
又吉清義氏(沖縄・自民)は玉城デニー知事や各部長らに「コロナについて県は正しい情報を集めて発信していかなければならない」と強調。「ウイルスは最初に舌に付着し、増殖する」と主張して「学校で舌磨きの協力依頼をすべきだ。予算も何もかからない。実践してみて感染が減ればこんなに良いことはない」と訴えた。金城弘昌教育長は「最初コロナが広がり始めた時に『温かいお湯を飲むと良い』といった効果の無い話などがいろいろとあった。しっかりとしたエビデンス(根拠)は県の対策本部が把握すると思う」と答弁するにとどめた。