「こども庁」構想に迫る①子供たちを取り巻く危機を打開できるか

 

 「いま、日本の子供たちを取り巻く環境は?」。こう問われると、多くの方は悲観的なことをイメージするのではないでしょうか。子供の自殺、貧困、いじめ、不登校、虐待・・・さらには、子供を産み育てる環境がなかなか改善されないために、出生率も下げ止まりの状態が長く続き、少子化の危機を脱しきれません。

 中でも沖縄は、子供の貧困率の高さが全国でも突出していると言われており、特に危機的な状況にあります。不登校やいじめの件数も全国で上位を占めているという事実もご存じでしょうか。

 こうした子供たちを取り巻く危機的状況の打開に向け、政府は今年に入り、「こども庁」の創設に動き出しました。

 各省庁の縦割りを排し、網羅的・一元的に取り組むための新組織の創設。なぜいま、「こども庁」なのか?どのような理念なのか?そして、本当に実現は可能なのか?「こども庁」構想に3回シリーズで迫る第1回目。

そもそも「こども庁」とは?

 子供関連の政策は、文部科学省や厚生労働省をはじめ、内閣府、法務省、経済産業省、警察庁など様々な省庁にまたがって実施されているため、いわゆる「縦割り行政」の問題が指摘されています。縦割り行政の状態では、1つの問題に別組織がバラバラに対応するため、対策が二重になったり、対象に偏りが生じたり。あるいは、1つの問題にまつわる情報を組織同士でうまく共有できないためにサービスの機会を失ったり、質が下がったり。

 こども庁構想は、子供関連の政策をこども庁に一本化することで、こうした縦割り行政の弊害を解消し、少子化をはじめ、子供を取り巻く様々な問題に対して、国がワンチームになって強力に取り組もうという構想なのです。

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