ロックダウン的な措置求める 全国知事会
- 2021/8/21
- 新型コロナ・医療
全国知事会(会長・飯泉嘉門徳島県知事)の第27回新型コロナウイルス緊急対策本部が20日、オンラインで開催され、国の責任で「ロックダウン」的な措置に向けた法整備を早急に検討するよう求める緊急提言案を議論した。出席した知事からは賛成する声が多く聞かれ、玉城デニー知事も賛同した。
提言案では「国と地方が一体となり、スピード感を持って感染の抑え込みに取り組むことが急務」とし、全国に緊急事態宣言を適用した上で、各都道府県知事が地域の感染状況に応じた対策・地域を選択できる運用の導入を検討することなども求めた。
県庁から参加した玉城知事は、提言案に賛同するとした上で、国が実施する旅行者等の出発前のPCR検査(搭乗前モニタリング検査)を9月以降も継続することを求めた。航空便への搭乗時にPCR等検査の陰性判定やワクチン接種完了を確認する制度を構築するなど、「強力な措置を継続的に実施する必要がある」とも述べた。
搭乗前モニタリング検査で陽性となった場合、各種キャンセル料を補填できる仕組みの構築も要請した。国の臨時交付金については、「これまでの配分は全て活用し、財源が全く足りていない状況」などと強調し、臨時交付金地方単独分のさらなる増額配分を強く要望するとした。
ゴリさん、感染体験語る
同日は、新型コロナウイルスの感染拡大防止対策の徹底を呼び掛けるため、感染経験のあるタレントのゴリさん(ガレッジセール)とのリモート会談が県庁で収録された。ゴリさんは、「軽く考える人もいるが、かかったら自己責任では済まないこと、他人の時間や人生も巻き込んでしまうことを自覚してほしい」と強調した。
ゴリさんは、陽性と分かるまで自分が感染するとは思ってもみなかったとしつつ、「何か悪いことをしたような罪悪感や、基礎疾患のある人、お年寄りにうつしていないかなど恐怖が沸き上がった」と振り返った。
また、高熱が続いて肺炎で緊急入院し、息苦しさが続いて精神的にも不安定になったと述べ、「退院後、人と会えた喜びもあったが、また感染したら、人にうつしたらという恐怖が今もある」とし、神経質なほど対策をしていると説明した。
さらに、マスクの着用や徹底した消毒、飛沫が飛び交わないような会話や食事を心掛けるように求め、「ワクチンも、いろんな考えがあると思うが、できれば2回打ってほしい」と呼び掛けた。
玉城知事は、「この社会は、互いが支え合い、影響し合っていることが、ゴリさんの体験からもはっきり皆さんに伝わったと思う」と述べた。その上で、「ワクチンについても正確な情報を自分で調べ、社会を支えていくための切り札であるワクチンを接種していただきたい」と理解を求めた。
対談の様子は後日、「コロナって自分の切実な問題なんだよ!ゴリより」として、You Tube動画で公開される。
(記事・写真 宮古毎日新聞)