「11月中に全ての県民に」 沖縄県がワクチン接種基本方針を発表
- 2021/8/13
- 新型コロナ・医療
県が発表した8月11日時点での市町村別の接種状況で全年代で2回目の接種を終えた割合を見ると、宜野湾市が16.91%、沖縄市が17.88%、うるま市が17.60%、北谷町が18.63%となっており、中部地域に10%台の自治体が集中している。那覇市や浦添市もかろうじて20%台という数字ではあるが、先に挙げた中部地域の進捗は遅いと言わざるを得ないだろう。
加えて、ここ最近の1日の新規感染者数の内訳では、中部保健所管内の人数が多い傾向にある。8月12日に感染者数が過去最多の732人に上った際には、中部管内で約半数の360人が感染していた。保健所の管轄地域と人口のバランスにも配慮が必要だが、接種率の低さと感染者数の多さには相関性がある可能性もある。
接種は各市町村が医療機関や接種会場を確保して実施しているほか、県が宜野湾市の沖縄コンベンションセンター、那覇市の県立武道館に今年6月から設置している2箇所の「広域ワクチン接種センター」、さらに7月に設置された「那覇クルーズターミナルワクチン接種センター」でも進められている。在住市町村から送付される接種券があれば費用負担なく受けることができる。
きちんとした情報踏まえ判断を
ただ、集団接種は年齢区分で予約受付の開始日程を分けており、20~30代など下の年代はまだ開始していない所もあるため、各市町村で確認が必要になる。
例えば、那覇市の場合だと、基礎疾患がある人やエッセンシャルワーカーと50~60代については「接種券が届き次第」となっており、続いて40代は8月3日から、30代は同17日から、16~29歳は8月31日から予約開始といった具合だ。
ワクチン接種の是非を巡っては、副反応や有効性などについてさまざまな言説が飛び交っており、受けるかどうかはもちろん個人の判断による。ただ、爆発的に感染者が増えている中で、手洗いやうがい、マスク着用などの日常的な感染対策を除けば、感染や重症化のリスクを少しでも下げるために個人で取り組むことができるほぼ唯一の手段がワクチン接種だ。
接種後の経過や副反応は相当な個人差もあるため、一概に全員が受けるべきとは決して言うことはできないが、医療機関への問い合わせやきちんとした根拠ある情報を踏まえた上で判断し、接種に臨んでほしい。