連休明けに感染者急増 より強いメッセージが必要だったのでは

 
沖縄県庁

 大型連休が明けて沖縄県でコロナ感染者の確認が増えてきている。昨日の16日こそ78人だったが、15日は160人に上り1日あたりでは、過去2番目の数字だ。県が定めた7つの指標のうち3つで最も高いレベル4にあり、とりわけ病床の占有率は93.0%と危機的な水域にまで達している。

 今年3月1日からの感染者の数をグラフにまとめてみた。3月1日の県内の感染者数が7人と、3月の上旬から中旬にかけて小康状態にあったが、下旬に入ると、急速に感染が広がり始め、県は4月1日に本島中南部の20市町村を対象に飲食店などの時短要請に踏み切った。それでも歯止めがかからず、4月12日からは那覇市など9市(その後、対象地域が拡大され、現在は16の市や町)にまん延防止等重点措置が適用された。

 この措置の適用は一定の効果があったのだろう。4月上旬から中旬にかけて連日のように100人以上の新規感染者が出ていたが、下旬に入ると減少傾向となり、大型連休の直前の4月28日には63人となっていた。

 大型連休を前にした26日、県の専門家会議があり、国の緊急事態宣言が出ていた東京都と大阪府、京都府、兵庫県からの来県を控えるよう呼びかけるべきだとの認識で一致している。大型連休で人の移動が予想されたからだ。すでに専門家会議では、4月9日にも来県自粛を呼びかけるべきだとの意見も出ていた。

 だが、観光業界からは強すぎるメッセージの打ち出しに難色を示す声も出ていた。

 経済か感染拡大の抑え込みか。バランスに苦慮したのであろう。玉城デニー知事が連休前の28日に述べたのが、緊急事態宣言が出ている都府県や県外のまん延防止等重点措置が出ている地域からは「厳に控えて」との発言。沖縄に来ることを検討している観光客に向けて、「今もし来られたとしても、必要最小限の行動しかできない。今は沖縄に来ても旅としての楽しみ方は到底できる状況ではないと感じ取っていただけるはず」とも述べた。

 小池百合子都知事らが「大型連休中は遊びに来ないで」と発言したのに比べると表現は弱い。

 そのためもあってか、県外からの観光客数は県が期待したほどには減らなかった。県の推計によると、大型連休中に沖縄を訪れた観光客数は、10万7477人に上るという。コロナの影響がなかった2019年には29万人あまりが来県したことを考えると、大幅な減少だが、それでも10万人超というのは、かなり多いと言わざるを得ない。

 連休中、県は県民に対して不要不急の外出を控え、「屋外でのバーベキューでの感染事例も確認している」として歓迎会や模合、ビーチパーティーなどを自粛するよう求めた。県外からの感染が持ち込まれても、接触が少なければそれだけリスクは減る。だが、玉城知事自身がツイッターで連休中に親族とバーベキューをしたことをツイートし、多くの批判を浴びる結果となったのは、ご存知のとおりだ。

 再び感染者数のグラフに戻ると、連休明け以降に再び増加に転じていることが歴然としている。多くの観光客の来県が原因とは一概に言い切れないのだろうが、連休前にもっと強くメッセージを打ち出すべきではなかったのか。

 5月12日には石垣市にもまん延防止等重点措置が適用された。すでに適用されている地域とあわせて31日まで重点措置の期間が続く。今度こそ感染者数の抑え込みにつながってほしいと切に願う。

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