遠隔ロボ操作で障がい者就労が変わる!3社合同で実証実験

 

 障がい者就労支援施設に通う人にとっては、仕事内容の幅が広がることへの期待感もある。
 「就労支援施設には様々な利用者の方がいます。人と接するのは好きだけど、脳性まひを持っていて身体がスムーズに動かない人。仕事は好きだけど、人が多いところは苦手な人。こういったみなさんは、接客業という選択肢を考えることすら出来ませんでした。テクノロジーによって、職業選択の幅が広がるということは、利用者の方のやりがいや技術向上に繋がります。また、より付加価値の高いサービスや成果物を作ることが出来れば、報酬も還元することができます。
 誰一人孤立せず、社会参加してもらえるのが私たちの願いなので、このプロジェクトには未来を感じています」

一般社団法人結福祉会Activeの山入端嘉比沙指導員

社会での実用に向けて

 現在は整えられた条件下での実証実験を行っているが、今後は現場でのフィールド実証、自動充電システムなどの確立を経て、一般レベルでの実用を目指す。

 リモテックは、障がいの有無や業種に関わらずさまざまな場面での活用が見込めるという。

 「空港などでの大型施設で、インフォメーションを探せずに困っている人には、職員が操作したロボットがその人の元まで行って案内することで、時間損失を防げます。不動産の内覧もわざわざ担当者が現場まで行かずとも、遠隔の案内で済みますよね。コロナでなかなか人に会えなくなってしまいました。でもそこをポジティブに捉えて、コミュニケーションを維持しながら効率化を可能にできればと思っています」(飯塚代表)

 テクノロジーによって生み出された自らの分身が、遠く離れていても代わりに想いを伝え、動いてくれる。リモテックは、障がいなどで支援が必要な人に対して生きがいや笑顔を創り出し「社会にはもっとあなたが必要だ」というメッセージを贈り続けるだろう。

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