遠隔ロボ操作で障がい者就労が変わる!3社合同で実証実験

 
システムの操作性を確かめる支援員。端末はまだ試験版の段階。(宜野湾市 一般社団法人結福祉会Active)

 障がいを持つ人が自宅や就労施設内からロボットをリモート操作することで、飲食業やサービス業などで活用してもらおうと、株式会社プラズマ(糸満市、飯塚悟代表)、沖縄セルラー電話株式会社(那覇市、湯淺英雄代表)、H2L株式会社(東京都、岩崎健一郎代表)の3社で構成される沖縄CHPコンソーシアムが、遠隔就業システム「リモテック」を開発した。ことし中に実用化される予定だ。
 飲食業での配膳や注文受けは、障がいの種類や程度によっては難しい作業であったが、ロボットを遠隔操作することにより可能にすることが狙い。業種に関わらず全ての人に働く機会を提供することを目標としている。2月11日に、宜野湾市の一般社団法人結福祉会Activeで実証実験を行った。

簡単操作、専用ソフト不要

 リモテックのシステムは全てWEBブラウザ上で完結でき、専用ソフトのインストールも不要なシンプルな設計なので、福祉施設などでの導入が比較的簡単だ。入力端末はさまざまだ。ジョイスティック・PCキーボード・ゲームコントローラー以外にも、神経の電気信号を変換する方法や、口から吐き出す空気の振動を読み取る方法などがあり、手や指が不自由な人でも操作ができる。

 プラズマの飯塚代表は「寝たきりや半身まひの方など、障がいを持つ方々にも働きたいという思いがあります。私たちはその方々の社会参画のチャンスを広げる一助になりたいと考えています。そのため、ロボットを操作するための入力手段は複数用意しました。ゲームセンターでもよく見かけるようなジョイスティックは『回す』『押す』のシンプルな方法なので、汎用性は高いです。手が不自由な人は、足での操作も可能です」と語る。さらに「クラウド上でシステムを動かすので、スペックの低いパソコンで十分です」と、導入費用の安さも魅力の一つに数える。

画面の映像に合わせてジョイスティックを操作する。
Print Friendly, PDF & Email
次ページ:

1

2 3

関連記事

おすすめ記事

  1. 試合後の挨拶で声を詰まらせる琉球コラソンの東江正作監督=2月23日、那覇市の沖縄県立武道館(長嶺真…
  2.  公立大学法人名桜大学(名護市、砂川昌範学長)と、沖縄本島北部の新テーマパーク事業…
  3. 屋那覇島 2015年著者撮影  34歳の中国人女性が「私が買った」とSNSにアップしてから、…
  4. 沖縄本島北部の伊是名村に属する無人島・屋那覇島。周囲は浅瀬で、エメラルドグリーンの海が広がっている…
  5. 座間味島付近の上空で目撃された白い球体=2022年4月28日午前(山本拓海さん提供)  偵察…

特集記事

  1. 練習中も大会本番と変わらない気迫で形を打つ喜友名諒=2022年11月撮影  東京五輪で初採用…
  2. 下地島空港  今年1月、在沖米海兵隊が人道支援・災害救援を目的とした訓練のため宮古島市にある…
  3. OTS台北事務所の與那覇正雄所長=1月9日、台北市内  昨年6月に訪日観光客(インバウンド)…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ