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宜野湾の老舗・島模型店の完コピジオラマ登場!常連男性が込めた思い
- 2022/4/5
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50年以上の歴史を持つ老舗「島模型店」(宜野湾市新城)の本物そっくりのジオラマが姿を見せた。作ったのは常連客のニックネーム・CJさん。建物の塗装の剥げ具合、入口のドア、そして店先に生えている街路樹まで再現した。これまでプラモデルは頻繁に作っていたものの、ジオラマ作りは初めてだという。“島模型店の模型”を作った訳を「ウケ狙いですよ」と謙遜するものの、幼いころから通い詰めたお店への愛や思い出が詰まった渾身の作品だ。
初めてのジオラマ 縮小印刷でポスターも
沖縄でよく見られるコンクリート建築の質感を再現するために、壁部分には断熱材を採用した。しかし35分の1スケールのミニチュアで使う量はごく少量のため、もともとベニヤ板1枚分ほどあった断熱材は「余りまくってしまって、まだ車に積んでいます」と笑う。黒で下地を塗った後、スポンジを使って白の塗料を置くように塗ってペンキの風化も再現している。
トタン部分は段ボール紙の内側にある波打った部分をそのまま使用した。説明書があるプラモデルとは違って、決まった工程や材料がある訳ではない。構想段階から知恵を絞り、工夫を凝らした労作だ。
店先の窓部分に貼られたポスターは、画像を探して自ら縮小印刷、1枚1枚貼り付けた。「ポスターに載っている商品の時代背景はバラバラですけど」と、好きな商品を島模型店の歴史と共に詰め込んだ。
店長「なぜかCJさんがお店を測っていた」
「ウケ狙いですよ」というものの、ジオラマに挑戦したのには実はもう一つ理由があった。CJさんがいつものように島模型店を訪れた時だった。同じく来店した親子が探しているロボットのプラモデルが品切れしていることを知ると、他のプラモデルには目もくれず、すぐに店を後にしてしまった。「モデルガンだって乗り物だって、他にもこんなにたくさんプラモデルがあるのにな」と寂しい気持ちになりながらも「自分だってまだ作っていない分野があるはずだ」と、初めてのジオラマ作りに励んだ。
良く知る間柄である店長の嘉数学さんは「外でこそこそ、お店の写真撮ったり、何か測ったりしてるなぁと思ってたんですよね」と笑う。制作期間は約1カ月。約2カ月前、CJさんがジオラマを裏返しにして隠して来店した。気になった嘉数さん。「何持ってるんですか?隠さないでくださいよ(笑)」-。