パレットくもじ前の大屋根完成 愛称「UFURUFU(ウフルーフ)」

 
パレットくもじ前に誕生した大屋根「UFURUFU」=5日、那覇市久茂地

 国際通りの入口に位置する那覇市久茂地の複合商業施設「パレットくもじ」(同市久茂地)を運営する久茂地都市開発(我那覇学社長)が設置工事を進めていた交通広場の大屋根が、完成した。公募で決定した愛称は「UFURUFU(ウフルーフ)」。天候に左右されずに多様なイベントを開くことを可能にし、県民や観光客の通行が多い那覇の中心地を活性化させる狙いだ。

 2、3の両日にはこけら落としイベントとして3人制バスケットボールの「3×3パレットカップ2022」が開かれ、雨模様にも関わらず多くの通行人が足を止めて観戦した。飲食が楽しめるキッチンカーも出て、賑わいを見せた。

通行人が「うふふ♪」と上機嫌に

パレットくもじの2階から撮影

 紙飛行機をイメージした屋根の建築面積は460.88平方メートルで、高さは最高13.7m。鉄骨造で、明るさを維持するために光を通す膜屋根となっている。

 昨年11月に着工し、今年3月に完成した。PLANTECが設計・管理を行い、施工者は国場組。総事業費は2億8263万円(税抜)で、内閣府の沖縄振興特定事業推進費補助金を活用した。

 愛称は久茂地都市開発が昨年11月から今年1月まで公募し、1503件の応募があった。UFURUFUの発案者は那覇市在住の酒井真歩さん。沖縄の方言で大きいという意味の「うふ」と屋根の英語「ルーフ」を組み合わせた。

 「どんな天気でも安心して利用でき、通行する人が『うふふ♪』と上機嫌になる」「牧志駅のウフシーサーとウフルーフを国際通りを結ぶ象徴としてイメージ」「ローマ字読みで前から読んでも後ろから読んでも同じ読み」「県民、観光客に親しまれる存在になってほしい」などの思いが込められているという。

 同社の担当者は「屋根の完成で多少の雨でもイベントを開けるようになった。常に何かをやっているような場所にして、久茂地界隈を盛り上げていきたい」と意気込む。

3人制バスケの聖地に

大屋根の下にバスケットゴールを設置して開かれた「3×3パレットカップ」=3日

 3人制バスケのパレットカップは、県バスケ協会と協力して開いた。バスケ熱の高い県内において「3×3(スリーバイスリー)」の裾野を広げることが目的。男女問わず多くのチームが参戦し、DJによる軽快な音楽やマイクパフォーマンスに合わせ、ハイレベルなプレーで会場を盛り上げた。

 試合を楽しそうに観戦していた県協会の屋嘉謙呉理事は「3×3はエンターテインメント性が求められる競技なので、音楽も入れながらこういう場所でできることは本当にありがたい。できれば定期的に開催して、この場所を3×3の聖地にしたい」と期待を込める。

 会場には女子3人制の元日本代表で、現在女子Wリーグで理事を務める伊集南さんの姿もあった。日本バスケ協会3×3委員会の委員でもある伊集さんは「一般の方も見られる場所でプレーできることは、選手もうれしさが大きいと思う。これをいかに続けていけるかが大事」とイベントの継続を求めた。

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長嶺 真輝

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ながみね・まき。沖縄拠点のスポーツライター、フリーランス記者。
2022年3月まで沖縄地元紙で10年間、新聞記者を経験。
Bリーグ琉球ゴールデンキングスや東京五輪を担当。金融や農林水産、市町村の地域話題も取材。

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