「給食しか食べるのない」児童の冬休み コロナ禍で教師にできることは

 
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 12月25日。県内の多くの小中学校が2学期の終業式の日を迎えた。その前夜、29歳の女性教員Aさんは、自分の式服を用意した後、子供用の新しい白い靴下2足をかばんに入れた。気が重い。

 靴下は翌日、別のクラスに在籍する小学3年生の男の子に渡す予定の物だった。彼は去年の終業式、お姉ちゃんのお下がりの靴下をはいてきたことを同級生に指摘され、式の最中ずっとうなだれていた。彼の様子から、家庭の経済状況が厳しいことは分かっている。

 Aは式当日、彼がもし白い靴下をはいていなくて、本人が気にしているようであれば、そっと靴下を渡そうと思っていた。

 終業式当日の朝、Aは靴箱の前で彼と会った。「先生おはよう」。よく高学年のお兄ちゃんと一緒に登校してくるが、この日は一人だった。

毎日は洗っていないマスク

 「おはよう。お兄ちゃんどうした」と聞くと、「友だちと先に登校しよった」と答えた。彼は軽度の知的障がいがあって、在籍は特別支援学級だが、一部の授業や給食の時間などはAが担任している通常学級で過ごす。

 彼は洗えるタイプの子ども用マスクをつけてくることが多いが、毎日は洗っていないようだった。洗濯のタイミングなのか、時々、大人用の使い捨てマスクをつけてくる。サイズが合ってないので、ヒモを短く結んであげる必要がある。

 この日はAがヒモを結んであげた。Aはヒモを結びながら、情報収集を始めた。こういう時間はとても貴重で、数秒でもいくつかの情報を得ることができる。

<靴下は白色だ。靴下よりも、子どもの用のマスクを買ってこれば良かったかな。ポロシャツは半袖だ。きょうは暖かいから大丈夫。長袖のシャツも持っていたはずだけど、お母さん、アイロンを掛ける時間がなかったのかな。すこし頭が臭う。昨日はお風呂に入ってないな。やっぱりお母さんの帰りが遅かったのかも…>

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