平均年齢75歳!沖縄の「嘉手納シニアヒップホップクルー」参上

 

 沖縄本島中部の人口約1万3000人の嘉手納町で、サングラスにド派手なアクセサリーを身にまとい、ノリノリでポーズを決めるのは平均年齢75歳の「嘉手納シニアヒップホップクルー」だ。オンラインで練習を積み重ねて撮影したプロモーションビデオがYouTubeで配信されると、家族や孫からは「かっこいい」と大人気。ヒップホップの要素をメインに置きながら、カチャーシーなど沖縄の踊りを取り入れたダンススタイルに個性が炸裂している。そんなヒップホップクルーの練習の様子や雰囲気、挑戦する姿を伝えたい。

ムードメーカーは88歳古謝ヨシ子さん

 嘉手納シニアヒップホップクルーは、2019年に地域のお祭りでダンスを披露するため、嘉手納町老人クラブ連合会に所属する60代から80代の高齢者50名で結成された。練習は週に1回。平均年齢75歳のチームの最高齢は、古謝ヨシ子さん88歳。チームのムードメーカーだ。

嘉手納シニアヒップホップクルーの練習風景(提供:嘉手納町老人クラブ連合会)

 

 「最高のメンバーです」とグループの結束を語るのは、メンバーの宮平幸子さん(71)だ。一人一人のダンスにはそれぞれ個性があるという。「ヒップホップの振りを大きく堂々とする人もいれば、小さめにかわいらしく踊っている人もいます。メンバーと一体になって、一生懸命ダンスに付いていこうという思いを感じます」と、チームの本気度も語る。ビートの効いたリズムに乗せて体を動かすのは、健康づくりや地域コミュニケーションの域を超えた。「ヒップホップ、生き甲斐ですね」

嘉手納町福祉協議会の老人クラブ担当の玉置美奈子さんは、練習中の様子を「みなさん、とてもポジティブ。練習熱心で休憩時間にも練習していて、常に楽しいようです。耳慣れない音楽・ダンスの動きにも挑戦する姿、とても尊敬してます。私も、嘉手納町老人クラブの皆さんのように、歳を重ねていきたいと目標としている方々です」と話す。

講師は22歳の前川さん!「団結力がダンスに表れている」

 そんな嘉手納シニアヒップホップクルーの講師を務めるのは、北谷町出身で昨年沖縄国際大学を卒業したダンスインストラクター前川萌さん(22)。嘉手納町以外に、沖縄市や那覇市の学校やダンススタジオでインストラクターとして勤めている。

次ページ:

1

2

関連記事

おすすめ記事

  1.  サッカーJ3のFC琉球が、第2次金鍾成(キン・ジョンソン)監督体制下の初陣を白星で飾った…
  2. 今季から琉球ゴールデンキングスに加入したアレックス・カーク(左から2人目)やヴィック・ローら=16…
  3.  FC琉球の監督が、また代わった。  サッカーJ3で20チーム中18位に沈む琉球は1…
  4. 戦前に首里城正殿前に設置されていたバスケットボールゴールを再現した首里高校の生徒ら=8月27日、那…
  5.  8月12日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホール市民交流室は熱気が渦巻いていた。ステー…
宮古毎日新聞

特集記事

  1. 再びFC琉球の指揮を執ることになり、トレーニング中に選手たちに指示を送る金鍾成監督=19日、東風平…
  2. ヴィック・ロー(中央)の入団会見で記念撮影に応じる琉球ゴールデンキングスの(左から)安永淳一GM、…
  3. 沖縄県庁  沖縄県は、地域の緊張を和らげようと、4月から「地域外交室」を設置し、照屋義実副知…
ページ上部へ戻る ページ下部へ移動 ホームへ戻る 前の記事へ 次の記事へ