沖縄と情報教育(上)「情報」の国立大受験必須化がもたらすもの

 

 2020年4月から、小学校ではプログラミング教育が必修として導入され、中学校でも、プログラミングを含む新しい情報教育が昨年4月から全面実施されています。そして、今年4月、いよいよ高校では、新設された必修科目「情報Ⅰ」が新高1生の授業からスタートしていきます。

 この高校での「情報Ⅰ」必修化に合わせて先月28日、国立大学協会は「情報」を2025年度からの大学入学共通テストで受験必須科目に加えることを正式に決定しました。

 原則5教科7科目とされた2004年以来、初めての科目追加の決定。情報化社会の急速な進展を背景に、学校教育や大学入試が今、大きく変わろうとしています。一方、沖縄県ではこれまで「おきなわ Smart Hub 構想」を軸に、「沖縄IT津梁パーク」の建設や「沖縄ITイノベーション戦略センター」の設立など、情報産業の振興に特に力を入れ、IT立県を目指してきました。情報教育を取り巻く大きな潮流は、沖縄に何をもたらすのか。2回シリーズで読み解いていきます。

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これからは、国・数・英・社・理・「情」

 国・数・英・社・理の5教科に「情(情報)」が加わる。

 こう言うと、驚きの声が聞こえてきそうです。それほど長い間、大学入試の柱がこの5教科だったわけであり、高校入試などは今でも5教科を主としているからだと思います。しかし3年後から国立大を受験する場合、共通テストの受験科目は原則、従来の国・数・英・社・理の5教科7科目に「情報」を加えた合計6教科8科目となるのです。

 今回これを決定したのは「国立大学協会」です。正確に言うと、国立大の入試に関する方針なので、公私立大はこれに縛られることはありませんが、大きな影響を与えることは間違いありませんし、高校生の大学受験に限らず、高校入試などにも影響を及ぼす可能性もあると言えるでしょう。

なぜ、国立大入試で「情報」が必須とされるに至ったか

 国立大受験の場合の共通テストに「情報」が加わるわけですが、その最大の理由は、高校の授業に「情報Ⅰ」が必修科目として新設されたことです。これは新しい学習指導要領に基づくもので、2018年3月に決定されました。これ以前にも「社会と情報」「情報の科学」といった選択科目が設けられていましたが、内容を大幅に充実させた上、必修科目に格上げしたのです。

 ではなぜ、必修科目新設という大きな動きに至ったか。

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