コロナ後の新しい観光、強い観光実現へ OCVBが新春の集い
- 2021/1/4
- 経済
沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は1月4日、県内の観光業界関係者が一堂に会する「沖縄観光新春の集い」を那覇市のパシフィックホテル沖縄で開いた。例年は約800人が集まる催しだが、今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮して縮小。会場は75人、オンラインで125人が参加した。
鏡開きや来賓の席もソーシャル・ディスタンスを踏まえて配置され、毎年盛大に行っていた乾杯も自粛となった。
主催者あいさつではOCVBの下地芳郎会長が登壇し、新型コロナが「世界中の人々の意識や価値観に変化をもたらした」とし、その中で観光地でも「安心・安全」がより重要なキーワードとなるとした。その上で、現在の社会変化に対応した「新しい観光、強い観光の実現に向け、官民が一致団結することが必要だ」と語った。
今後の沖縄観光を取り組みとして、3項目を挙げた。1つは今後観光の持つ重要性を県民に深く知ってもらうための「県民に支持される沖縄観光」。次いで働き方改革によって注目が集まるワーケーションの沖縄型モデルの構築も含め、デジタル・ホスピタリティの力を強化する「沖縄観光のデジタル化推進」。そして最後に、付加価値の高い観光体験を提供し、人泊数と1日当たりの消費単価向上を目指す「沖縄観光の質の強化」。
下地会長はこれらの取り組みのために産業間の連携強化が欠かせないと強調し、丑年にちなんで「一歩一歩着実に物事を進めることが大切な年だ。沖縄観光の持続可能で明るい未来を作っていく新たな一歩にしましょう」と呼びかけた。
来賓を代表してあいさつした玉城デニー知事は、昨年11月末までの入域観光客数が前年比63.8%の大幅減となった現状について「大変厳しい状況が続いている」とした。その上で新型コロナの感染状況を考慮しながら、県内観光関係者の意見を踏まえ「国に対してGotoトラベル事業の期間延長や事業者へのキャンセル料支援拡充、対象事業にビジネス旅行を追加するとともに、ワーケーションの適用も要望している」とし、「あらゆる機会を活用し、Goto一時停止解除後の経済回復に向けた取り組みを実施したい」と述べた。