10月の沖縄への入域観光客、前年比6割減
- 2020/11/25
- 経済
県文化観光スポーツ部(渡久地一浩部長)は24日、10月の入域観光客数は、新型コロナウイルスにより旅行を控える動きが影響し、前年同月比59.9%減の34万1200人だったと発表した。
新型コロナウイルスの感染が国内外で拡大したことにより、県の入域観光客数は5月には前年同月比94.7%減まで減少していた。10月は、GoToトラベルの対象に東京都が追加されたことなどにより、同59.9%減まで回復したともいえる。県は、11月について「厳しい状況が続くものの、航空路線の運休や減便の規模が縮小され、回復傾向が継続する」と予想している。
一方、懸念材料としては、国が21日に打ち出したGoTo事業の見直しが挙げられる。玉城デニー知事は24日、県内経済界が参加する関係団体会議の幹事会や医療関係者の専門家会議を近日中に開催した上で、県の方針を決定する方針を示した。
渡久地部長も、「まだ国から詳細な情報は入っていないが、観光関連業界からは非常に効果が高いので止めないでほしいとの声がある」と説明した。その上で、「今後、国の方針を確認しながら、対応を検討していく」との考えを示した。
10月の入域客観光客のうち、国内客は、前年同月比45.0%減の34万1200人。今年度に入り、前年同月比で初めて50%を超える水準まで持ち直す結果となった。外国客は、新型コロナの感染拡大防止の観点から台湾、中国、香港、韓国を含む国や地域からの入国制限措置が継続されていることが影響してゼロとなった。
国内客を地域別に見ると、東京方面が同39.7%減の18万900人、関西は同38.7%減の7万3000人、福岡は同50.2%減の4万200人、名古屋は同47.6%減の2万9000人となった。
また、県外空港との航空路線を地区別に見ると、宮古・八重山地区が好調だった。宮古空港が前年同月比で84%、下地島空港が新たな路線開設も含め同113%、新石垣空港が98%となり、対前年同月に近い水準にまで回復した。那覇空港は同50%だった。
(記事・写真 宮古毎日新聞)