演者目線で“基盤”を作る フリーランスつなげる「レフトステージ」
- 2020/11/20
- 経済
「文化、エンターテインメント、アートに関わる人たちが不条理にさらされず、社会の役に立つようきちんとした環境を構築したい」
今年1月から始動した株式会社レフトステージは、主にエンターテインメント業界に携わる人たちを互いのニーズに合う形でつなげて仕事を生み、それがひいては表現活動(=アート)への社会的な評価の底上げ、認識の更新に至るようなプラットフォームの構築を目指している。
CEOの大坪敏雄さんは元役者、COOの久保田真弘さんは現役のミュージシャンだ。現場の現実を身をもって知る“プレーヤー目線”で、社会貢献も射程に捉えながらサービス基盤の構築を見据える。
業界継続の新たな形を模索
東京で役者をしていた大坪さんは、15年前に沖縄に移住。役者を辞めた後も演劇に携わる中で、大きな収容人数の劇場からいわゆる“小箱”も含めた全国の演劇業界全体の玄関口となるようなポータルサイトの必要性を感じ、事業の着想を得た。現在「シアトレ」と名付けてシステム開発を進めている。
チケットの大手発券会社ごとでのサービスはあるが、小劇場で手売りしている規模だと、演劇好きな観客でもなかなか情報にたどり着けなかったり、チケットが買いづらかったりする現状について「チケットの電子購入化はシステム上可能。手売りでやっているような劇場だったりすると、むしろ電子化するとコストカットもできるし、拡散も容易になるので、メリットは大きい。何より、演劇を見る機会自体が増える可能性につながる。この辺は自分のファン心理でもあると思います」と話す。