沖縄小売最大手のサンエー 新社長に新城氏、27年ぶり交代

 
宜野湾市大山のサンエー本社

 沖縄小売最大手のサンエー(宜野湾市)の社長が、27年ぶりに交代する。同社が5日にホームページで公表した資料によると、同日に取締役会を開き、新社長に新城健太郎専務(53)が就任する役員人事を内定した。1995年から社長を務めてきた上地哲誠氏は任期満了に伴って退任し、相談役に就く。5月26日に定時株主総会を開き、終了後の取締役会の承認を経て、正式に就任する予定。

新専務には田崎氏 折田会長は特別顧問に

 折田譲治会長も退任して特別顧問となり、田崎正仁常務(59)が専務に就く。常務には豊田沢取締役が就任する。代表権は新城氏と田崎氏が持つ。

 新たな社外取締役には、監査等委員として東急リバブル顧問の榊真二氏(65)が就任する。

 新社長となる新城氏は1968年11月15日生まれ。92年入社。電器部長や販促企画部長を歴任し、2013年に常務に就任。20年から現職。

 新専務となる田崎氏は1963年3月7日生まれ。89年に入社後、食品部長を経て2011年に取締役となり、20年から現職。

4期ぶりに増益 下半期に持ち直す

 サンエーは5日、2022年2月期(21年3月1日~22年2月28日)の連結決算も発表し、増収増益だった。当期純利益は4期ぶりに増加した。

 新型コロナウイルス感染症拡大による緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用で、営業時間の短縮や休業の要請もあり、上半期は業績が伸び悩んでいたが、下半期に持ち直した。

 営業収益は前期比0.8%増の2043億5500万円、経常利益は6.3%増の101億5100万円、当期純利益は9.7%増の66億6千万円。

 営業収益が1.0%増の1975億3300万円となった小売について、同社は「外出自粛等の影響を大きく受けましたが、食料品の需要が拡大したことと、ワンランクアップ商品、沖縄県産品、PB商品の販売強化に取り組んだことや、昨年開店店舗及びリニューアル店舗の売上増加が寄与した」と数字が伸びた要因を説明した。

来期も増収増益見込む 既存店の活性化と効率化を

 23年2月期の業績は営業収益を3.3%増の2110億2100万円、経常利益は2.7%増の104億2100万円、当期純利益は4.4%増の69億5600万円を見通す。

 今後も新型コロナや原油などのエネルギー価格の上昇で「不透明な経営環境が続くと予想されます」しながらも、「商品力の向上に取り組むとともに、企業理念の浸透、7大基本の徹底、既存店の活性化、効率化を図ることでお客様満足度の向上に務めてまいります」とし、増収増益を見込む。

 連結子会社のローソン沖縄については「地域食材を使った商品の共同開発、新商品の提案、売れ筋商品の情報交換を行い、商品力の強化を図ってまいります」とした。

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